ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落、米景気懸念や円高が重し 米雇用統計への警戒感も

2022年12月02日(金)15時45分

 12月2日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比448円18銭安の2万7777円90銭と反落して取引を終えた。2020年10月、東京証券取引所で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比448円18銭安の2万7777円90銭と反落して取引を終えた。米景気への懸念や為替の円高が重しになった。景気敏感株や輸出関連株など幅広く売られ、下げ幅は一時500円を超えた。米雇用統計への警戒感も重しになった。全業種が下落し、値下がり銘柄は約9割となった。

日経平均は240円安とマイナスでスタートし、その後も下げ幅を拡大させて一時約560円安の2万7662円12銭まで下落した。米供給管理協会(ISM)が1日に発表した11月製造業総合指数(NMI)は49.0と2020年5月以来初めて50を下回り、米景気への懸念が強まった。

前日に堅調だった値がさ株で利益確定売りが優勢となったほか、ドル/円が135円付近へと円高で推移する中、輸出関連株が値下がりした。米長期金利の低下に伴い銀行株も売られた。一方、半導体関連は小幅安やプラスで、下押しは限られた。

午後に入ると、日経平均は下げ渋った。TOPIXの前場終値が2.04%安だったことから、日銀の上場投資信託(ETF)買いが入るとの思惑が下支えになった。市場では、前場TOPIXの2%超安が日銀による買いの基準との観測がある。

ただ、米金融政策の先行きを読む上で重要視される11月雇用統計の発表を控えた週末でもあり「短期的な反発狙い以外の積極的な買いは手控えられた」(国内証券のストラテジスト)という。米雇用統計を巡っては「予想より強ければ利上げの観測が強まり、弱いと景気懸念が強まり得る。いずれにせよ弱気材料にされかねない」(水戸証券の酒井一チーフファンドマネージャー)と警戒する声も聞かれた。

TOPIXは1.64%安の1953.98ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比1.64%安の1005.46ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は3兆1716億8900万円だった。東証33業種では、全業種が値下がりした。値下がり率上位には医薬品や不動産業、卸売業などが入った。

トヨタ自動車や川崎汽船が軟調。三菱UFJ FGはさえなかった。一方、アドバンテストが小高い。サッカーワールドカップ(W杯)関連が堅調で、ハブやサイバーエージェントが大幅高となった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが167銘柄(9%)、値下がりは1637銘柄(89%)、変わらずは32銘柄(1%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米軍、ダマスカスの空軍基地に駐留拠点設置へ=関係筋

ワールド

東部要衝ポクロフスクで前進とロシア、ウクライナは包

ビジネス

日経平均は反落で寄り付く、米株安の流れ引き継ぐ 

ビジネス

世界のヘッジファンド、55%が上半期に仮想通貨へ投
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 5
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 8
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 9
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 10
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中