ニュース速報

ビジネス

英小売売上高、7月は予想上回る前月比+0.3% オンライン好調

2022年08月19日(金)18時22分

8月19日 英国立統計局(ONS)が19日発表した7月の小売売上高(インフレ調整後)は前月比0.3%増と、市場予想の0.2%減を上回った。2013年11月、英イングランド東部ピーターバラにあるアマゾンのフルフィルメントセンターで撮影(2022年 ロイター/Phil Noble)

[ロンドン 19日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が19日発表した7月の小売売上高(インフレ調整後)は前月比0.3%増と、市場予想の0.2%減を上回った。

インフレで低迷が続いていたが、オンラインの販促活動などが寄与した。ただ家計が40年ぶりの高インフレに直面する中、販売量は再び減少に転じるとみられる。

前年比では3.4%減。市場予想は3.3%減だった。

燃料を除くベースでは前月比0.4%増、前年比3.0%減。市場予想を上回った。

5─7月の小売売上高は前期比1.2%減、前年比3.4%減。5月と6月の売上高は下方修正された。

ONSの統計専門家は「7月はオンライン販売が好調だった。さまざまなセールやプロモーションで販売が増えたとの報告があった。ただ燃料販売は減少した。猛暑で外出が減った形跡がある」と述べた。

オンライン・通信販売は4.8%増と12月以来の大幅な伸びとなった。

アマゾンは7月に有料会員向けセール「プライムデー」を実施した。その他にも、家庭用品など、さまざまなオンライン小売り業者が販売を伸ばした。

他の小売業者は不調で、食品は0.1%の増加にとどまり、衣料品は1.2%減少した。燃料は0.9%減少し、ONSは猛暑で外出が控えられたと分析した。

ただONSは、中・長期的には小売売上高が減少傾向にあると指摘。イングランド銀行(英中央銀行)は国内経済が高インフレで年内に景気後退に突入すると警告している。

EYアイテム・クラブのチーフ経済アドバイザー、マーティン・ベック氏は「高インフレで購買力が圧迫され、消費者信頼感が低迷している。小売業の見通しは依然として厳しい」との見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&Pとナスダック下落、ネットフリッ

ワールド

IMF委、共同声明出せず 中東・ウクライナ巡り見解

ビジネス

NY外為市場=円・スイスフラン上げ幅縮小、イランが

ビジネス

米P&G、通期コア利益見通し上方修正 堅調な需要や
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中