ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&Pとナスダック4週連続高、楽観広がる

2022年08月13日(土)06時05分

米国株式市場は上昇して取引を終えた。インフレが7月にピークを付けた可能性が示されたことで強気相場は進行中との見方が強まった。S&P総合500種とナスダック総合は4週連続で上昇した。(2022年 ロイター/Lucas Jackson)

[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。インフレが7月にピークを付けた可能性が示されたことで強気相場は進行中との見方が強まった。S&P総合500種とナスダック総合は4週連続で上昇した。

S&P500は6月中旬の安値から17.7%上昇。1月に付けた最高値から6月中旬に付けた安値までの下げ幅の半値戻し水準に当たる4231ポイントを突破した。半値戻しは強気相場のシグナルになる場合がある。

市場では「実際には単なる数字にすぎないが、少なくとも底値付近で買った投資家の気分が良くなることは確かだ。悪いニュースはまだありそうだが、底を付けた可能性は非常に高い」との声が出ていた。

週間では、S&P500が3.25%、ダウ工業株30種が2.92%、ナスダックが3.8%それぞれ上昇した。

米取引所の合算出来高は99億9000万株。直近20営業日の平均は110億4000万株だった。

S&P500とナスダックの4週連続高は昨年11月以来。

SLCマネジメント(ボストン)の投資戦略・資産配分担当マネジング・ディレクター、デック・マラーキー氏は「市場が今週、インフレに関する素晴らしいニュースを得たのは確かだ。ある面では勝利の美酒に酔いしれたが、決して『任務完了』ではなく、まだこれからが勝負と言える」と指摘。インフレ率は年末までに7%以下に減速するかもしれないが、コアインフレ率を4%以下にするのは市場の予想以上に厳しいと述べた。

主要11セクター全てが上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)や小型株、輸送株も上昇した。グロース株は2.1%、バリュー株は1.4%それぞれ上昇した。

BofAの週間調査によると、10日までの週は株式ファンドに71億ドルが流入した。

米ミシガン大学が12日発表した8月の消費者信頼感指数(速報値)が55.1と7月の51.1から上昇し、市場予想の52.5を上回ったことも楽観的な見方を支援した。

銀行株は1.4%高。6週連続で上昇した。

個別株では、半導体受託生産のグローバルファウンドリーズが11.9%急伸。BofAグローバルリサーチの「US1リスト」に追加された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.43対1の比率で上回った。ナスダックでも2.76対1で値上がり銘柄数が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33761.05 +424.38 +1.27 33430.7 33767. 33398.

2 09 32

前営業日終値 33336.67

ナスダック総合 13047.19 +267.27 +2.09 12866.3 13047. 12821.

1 19 22

前営業日終値 12779.91

S&P総合500種 4280.15 +72.88 +1.73 4225.02 4280.4 4219.7

7 8

前営業日終値 4207.27

ダウ輸送株20種 15146.70 +74.16 +0.49

ダウ公共株15種 1041.56 +15.91 +1.55

フィラデルフィア半導体 3067.84 +89.15 +2.99

VIX指数 19.53 -0.67 -3.32

S&P一般消費財 1338.45 +30.04 +2.30

S&P素材 509.91 +9.40 +1.88

S&P工業 843.18 +12.19 +1.47

S&P主要消費財 783.55 +7.15 +0.92

S&P金融 590.24 +9.49 +1.63

S&P不動産 284.97 +4.81 +1.72

S&Pエネルギー 597.70 +4.76 +0.80

S&Pヘルスケア 1556.18 +20.15 +1.31

S&P通信サービス 203.52 +4.02 +2.02

S&P情報技術 2634.59 +53.54 +2.07

S&P公益事業 388.62 +5.89 +1.54

NYSE出来高 7.87億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 28725 + 185 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 28710 + 170 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベトナム国会議長、「違反行為」で辞任 国家主席解任

ビジネス

ANAHD、今期18%の営業減益予想 売上高は過去

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官

ビジネス

中国、自動車下取りに補助金 需要喚起へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中