ニュース速報

ビジネス

中国新規融資、7月は6790億元に急減 コロナや不動産危機が影響

2022年08月13日(土)18時49分

中国人民銀行(中央銀行)が12日発表した7月の人民元建て新規融資は6790億元(1007億4000万ドル)と前月から急減、市場予想も下回った。人民銀本部、2020年撮影。(2022年 ロイター/Jason Lee)

[北京 12日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が12日発表した7月の人民元建て新規融資は6790億元(1007億4000万ドル)と前月から急減、市場予想も下回った。

新型コロナウイルスの感染拡大、雇用に対する不安、不動産危機の悪化で企業・消費者が借り入れに慎重になった。

ロイターがまとめた市場予想は1兆1000億元だった。前月は2兆8100億元、前年同月は1兆0800億元。

キャピタル・エコノミクスは「信用の伸びは先月鈍化した。不動産市場を巡る混乱が重しとなった」と指摘。「住宅の買い手の心理は弱い状態が続く見込みであり、政府の借り入れも減速基調にある中で、(融資統計は)短期的には今後も失望を誘う内容になるだろう」とした。

住宅ローンなど家計向け融資は1217億元で、6月の8482億元から減少。法人向けも2兆2100億元から2877億元に減った。

チャイナ・ベージュブック・インターナショナル(CBBI)は、1000社超に対する月次調査の結果として、ロックダウン(都市封鎖)への懸念から、7月は製造業とサービス業の融資需要が明らかに後退したと指摘している。

マネーサプライM2の前年比伸び率は12%。市場予想は11.4%、前月も11.4%だった。

7月末時点の元建て融資残高は前年比11%増。前月は11.2%増、市場予想も11.2%増だった。

通常の銀行融資に加え、新規株式公開、信託会社の融資、債券発行などを含む広義の与信・流動性を示す社会融資総量残高は7月末時点で前年比10.7%増と、前月の10.8%増から減速した。

7月の社会融資総量は7561億元にとどまり、前月の5兆1700億元から急減。市場予想の1兆3000億元にも届かなかった。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中