ニュース速報

ビジネス

第3四半期の英GDP速報値、前期比+0.4% 利上げ観測強まる

2017年10月25日(水)20時13分

 10月25日、英国立統計局(ONS)が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比0.4%増と、予想の0.3%増を上回った。第2・四半期の0.3%増から加速した。市場では、イングランド銀行(写真)が来月利上げするとの見方が強まる可能性が高い。17日撮影(2017年 ロイター/Hannah McKay)

[ロンドン 25日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比0.4%増と、予想の0.3%増を上回った。第2・四半期の0.3%増から加速した。市場では、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が来月利上げするとの見方が強まる可能性が高い。

サービス部門が好調だったが、製造部門も自動車産業の回復を背景に回復した。

ONS高官は「第3・四半期も、上半期と同様のペースの成長が続いた」と述べた。

第3・四半期のGDPは、前年比では1.5%増。予想の1.4%増を上回った。

内訳では、サービス業が前期比0.4%増。第2・四半期も0.4%増だった。

製造業は1.0%増。過去1年あまりで最大の増加となった。

建設業は0.7%減と、引き続き低迷。2012年第3・四半期以降で最大の減少を記録した。

スコシア銀行のエコノミスト、アラン・クラーク氏は、0.4%の成長率は「高いとは言えない。潜在力に沿った水準でしかない」と述べた。ただ、「次回会合での利上げに向け、最後のハードルが取り除かれた」との見方を示した。

インフレを加速させることなく経済がこれまでの速度で成長し続けることはできないとの懸念を背景に、24日に公表されたロイター調査では、BOEは11月2日の金融政策委員会で政策金利を現行の0.25%から0.5%に引き上げるとの予想が多かった。

銀行業界団体UKファイナンスによると、銀行融資は順調で、利上げを支持する意見の背景となっている。

ONSのデータによると、第3・四半期の経済成長の大半はサービス業によるものだったが、自動車生産の回復により製造業も貢献した。

ハモンド財務相は、統計発表後の声明で「現在、そして予算案作成に向けた私にとっての課題は、より賃金の高い雇用の創出と生活水準向上のため、生産性を引き上げることだ」と述べた。

*内容とカテゴリーと写真を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

焦点:FRB金融政策の行方不透明、関税と二重苦で投

ワールド

台湾輸出、4月は前年比+29.9% 関税発動控え過

ビジネス

ペイペイ、米国上場の選択肢「合理的」=ソフトバンク

ワールド

ノルウェー、初の安保戦略で欧州連携重視 米と一線
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗と思え...できる管理職は何と言われる?
  • 4
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 5
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 8
    「関税帝」トランプが仕掛けた関税戦争の勝者は中国…
  • 9
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 10
    日本の「治安神話」崩壊...犯罪増加と「生き甲斐」ブ…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 9
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中