ニュース速報

ビジネス

緩和長期化で金融仲介機能に深刻な影響=地銀協会長

2017年09月13日(水)16時59分

 9月13日、全国地方銀行協会の佐久間英利会長(千葉銀行頭取)は、定例会見で、日銀の金融緩和が長期化した場合、地域金融機関の収益力がさらに低下し、「金融仲介機能の維持に深刻な影響が生じる」との懸念を示した。写真は都内で6月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 全国地方銀行協会の佐久間英利会長(千葉銀行頭取)は、13日の定例会見で、日銀の金融緩和が長期化した場合、地域金融機関の収益力がさらに低下し、「金融仲介機能の維持に深刻な影響が生じる」との懸念を示した。

日銀は7月の金融政策決定会合で、物価目標2%の達成時期を「2019年度ごろになる可能性が高い」と1年先送りした。達成時期の後ろ倒しは、黒田東彦総裁の就任以降6回目となり、金融市場では、超緩和政策の長期化観測が広がっていた。

佐久間会長は「未曾有の」金融緩和政策の下、預金金利にほとんど下げ余地がないなかで貸出金の利回り低下が続き、有価証券運用についても、国債をはじめとした運用利回りの低下が著しいとの現状認識を示した。

そのうえで今後も緩和が継続した場合、「地域金融機関も基礎体力が徐々に失われていく」と指摘。日銀が2%物価目標の達成時期を19年度ごろとしていることについては「コメントする立場にない」と述べるにとどまった。

(浦中大我 編集:田巻一彦)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

26年G20サミット、トランプ氏の米ゴルフ場で開催

ビジネス

トランプ氏、貿易協定締結国に一部関税免除 金など4

ワールド

イスラエル軍、ガザ市住民に避難指示 高層ビル爆撃

ワールド

トランプ氏、「ハマスと踏み込んだ交渉」 人質全員の
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 5
    ロシア航空戦力の脆弱性が浮き彫りに...ウクライナ軍…
  • 6
    「ディズニー映画そのまま...」まさかの動物の友情を…
  • 7
    金価格が過去最高を更新、「異例の急騰」招いた要因…
  • 8
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 9
    今なぜ「腹斜筋」なのか?...ブルース・リーのような…
  • 10
    ハイカーグループに向かってクマ猛ダッシュ、砂塵舞…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 7
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 8
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 9
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 10
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中