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ドラギECB総裁、各国中銀に「政策の連携」呼び掛け
6月28日、ECBのドラギ総裁は、世界の中央銀行は経済の不安定化による影響を緩和するため、金融政策で連携すべきとの見解を示した。ECBフォーラムが開催されたポルトガル・新トラで撮影(2016年 ロイター/Rafael Marchante)
[シントラ(ポルトガル) 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は28日、世界の中央銀行は経済の不安定化が広がるのを防ぐため、金融政策で連携すべきとの見解を示した。ECBフォーラムで語った。
先週の英国民投票で決まった同国の欧州連合(EU)離脱に関しては言及しなかった。
一方で、各国で異なる金融政策の副作用に言及、新興国市場などで見られている為替相場や資本フローの急変動を例に挙げた。
総裁は「金融政策が必然的に不安定化の波及を招いている。特に景気循環に差がある場合はそうだ」と指摘。
「正式な政策協調は必要ないかもしれないが、政策の連携から恩恵を受けられる。私が意味する連携とは、われわれすべてが影響を受ける問題の根本的原因に関する診断を共有し、その診断に基づいて国内の政策を確立することへの共通したコミットメントだ」と語った。
また、経済政策の他の分野での連携も呼び掛け、20カ国・地域(G20)が目標に掲げた世界経済の成長押し上げに向けた対応はこれまでのところ期待に沿っていないと指摘。
「G20は構造政策で世界経済の成長率を2%押し上げることにコミットメントを表明したが、その成果が期待に沿っていないことは目的と行動のずれを示す一例だ」と述べた。
その上で、「各国に具体的な行動を義務付けることはできないものの、共通の利益という認識を共有することが協調措置としての機能を果たす」と語った。
*内容を追加します。