ニュース速報

ビジネス

ECB追加措置の検討は秋に、必要なら新規買入可能=リトアニア中銀総裁

2016年05月19日(木)00時16分

 5月18日、リトアニア中央銀行のバシリアウスカス総裁(写真)は、欧州中銀(ECB)は追加政策措置が必要かどうかを秋まで議論すべきではないとの認識を示した。2014年9月撮影(2016年 ロイター/Ints Kalnins/File Photo)

[フランクフルト 18日 ロイター] - リトアニア中央銀行のバシリアウスカス総裁は、物価が下落する状況が今後数カ月継続したとしても、欧州中銀(ECB)は追加政策措置が必要かどうかを秋まで議論すべきではないとの認識を示した。

ECB理事でもある同総裁はロイターとのインタビューで、「現在は状況は安定しており、動向は前向きとなっている」とし、既に決定した措置を実行する必要があると指摘。「秋まで待とうではないか。今は議論するには時期尚早だ」と述べた。

ただ、再度何らかの行動が必要になった場合、ECBの対応策は尽きていないとし、必要なら新たな種類の資産買入も可能と指摘。「個人的には必要があれば(買い入れ対象となる)新たな資産の種類について検討できると考えている」とし、「新たな資産の種類を検討するにあたり、実態経済に対する直接的な波及効果が見込めるかが最も重要となる」と述べた。

資産買入の拡大について、株式や不動産を買い入れれば直接的な波及効果が見込めるか、また検討対象になるかとの質問に対し総裁は「イエス」と答えた。

物価動向については、インフレ率はあと数カ月はマイナス圏にとどまる可能性があり、年末まで安定的にプラス圏に戻らないと見られるとしながらも、デフレリスクは大きくないと指摘。

「デフレリスクは常に存在するが、傾向は前向きで、デフレに陥らずに年末を迎えられる確率は50%以上あると見ている」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、金利見通しを巡り 円は3日

ビジネス

米国株式市場=ダウ6連騰、支援的な金融政策に期待

ビジネス

EXCLUSIVE-米検察、テスラを詐欺の疑いで調

ビジネス

米家計・銀行・企業の財務状況は概ね良好=クックFR
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増すばかり

  • 4

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 5

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 6

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 7

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中