ニュース速報

ビジネス

英中銀、全会一致で金利据え置き決定・成長見通し下方修正

2016年02月05日(金)05時10分

2月4日、イングランド銀行は市場予想通り、政策金利を0.50%に据え置き、資産買い入れ枠も3750億ポンドに据え置いた。写真は2013年8月、ロンドンの英中銀前で撮影(2016年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 4日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は4日、市場の予想通り、政策金利を0.50%に据え置き、資産買い入れ枠も3750億ポンドに据え置いた。

中銀は同時に公表した四半期インフレ報告の中で、世界経済の見通しが弱まっているとし、国内経済成長予想を下方修正。さらに、昨年8月以降利上げを支持してきたマカファーティー委員が今回の金融政策委員会で利上げ主張を取り下げるなど、政策金利が当面据え置かれる可能性を示唆した。

そうした中、カーニー英中銀総裁は次の行動は利下げよりも利上げの公算が大きいと言明した。

カーニー総裁は、英国内経済は底堅く推移しているものの、新興国経済の不振でリスクが高まる中、世界の成長率は最良のケースでも緩やかなペースにとどまる見通しで、英経済の足かせになると警告した。

中国経済の再調整や金融状況のひっ迫、市場ボラティリティの拡大など、英国へのリスクが高まっていると指摘。「これらすべての動向が、貿易や金融、信頼感を通じて英成長への下振れリスクとなる」とし、とりわけ純輸出が英成長への足かせとなる見通しとした。

同時に、最近のポンド安、底堅い金融システム、家計・企業の支出の堅調な伸びが支えとなり、英経済が世界情勢によってもたらされる逆風を乗り切ることが可能との見解も示した。

その上で総裁は、「英中銀は金利に関し、適時に適切な行動を取る」とし、「次の行動が利上げとなる可能性が高い」と強調した。

中銀が公表した金融政策委員会の議事要旨によると、委員会は全会一致で政策金利の据え置きを決定した。8月以降利上げを主張してきたマカファーティー委員は予想外に利上げ主張を取り下げた。「低インフレのさらなる長期化は、賃金インフレの回復ペースが従来見通しよりも初めは控えめになることを示す」としている。

四半期インフレ報告によると、2016年のGDP見通しは2.2%増、前回11月は2.5%増。17年は2.3%増、前回は2.6%増。18年は2.4%増、前回は2.5%増。

インフレ見通しは、2016年を通じ1%を下回る水準にとどまるとし、前回予想よりも長期間にわたりインフレ率が低水準にとどまることを見込んだ。今後2年では2%を幾分上回る水準まで上昇するとし、前回予想と同様の内容となった。

報告では「新興市場国経済が概ね引き続き減速し、米経済成長も予想を下回るなか、世界経済の成長は過去3カ月間でさらに鈍った」と指摘した。

金利見通しについては向こう3年間で段階的に上昇する可能性があるとした。

金融市場では、ポンドが対ユーロで下落。英国債価格は一時上昇した。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

ニュース速報

ビジネス

象牙規制:国内取引残る日本、中国の「転向」で非難の

ビジネス

象牙取引:日米ヤフーに対応の差、日本の取引サイトに

ビジネス

中国経済は「新常態」に、ファンダメンタルズは変わら

ビジネス

アサヒ、欧州事業買収後もM&A先の研究・検討は継続

MAGAZINE

特集:トランプ・ワールドの希望なき幕開け

2017-1・24号(1/17発売)

ドナルド・トランプがついに米大統領就任へ──。「異次元の政治家」にできること、できないこと

人気ランキング

  • 1

    南シナ海の人工島封鎖で米中衝突が現実に?

  • 2

    北朝鮮が国家ぐるみで保険金詐欺、毎年数十億円を稼ぐ

  • 3

    トランプ大統領就任式ボイコット続出、仕掛け人のジョン・ルイスって誰?

  • 4

    ベーシックインカム、フィンランドが試験導入。国家…

  • 5

    トルコ航空貨物機、キルギスで墜落 少なくとも20人…

  • 6

    ナイジェリアを「金で買った」中国――「一つの中国」…

  • 7

    英メイ首相、EUの単一市場と関税同盟からの撤退表明へ

  • 8

    「南シナ海の人工島封鎖なら、米国は戦争覚悟すべき…

  • 9

    サイバー対策の責任者となるジュリアーニの、お粗末…

  • 10

    ダライ・ラマ制裁に苦しむ、モンゴルが切るインドカ…

  • 1

    オバマ米大統領の退任演説は「異例」だった

  • 2

    トランプ当選初会見でメディアを批判 ツイッターなどSNS大炎上

  • 3

    韓国ユン外交部長官「釜山の少女像は望ましくない」

  • 4

    「南シナ海の人工島封鎖なら、米国は戦争覚悟すべき…

  • 5

    トランプの娘婿クシュナーが大統領上級顧問になる悪夢

  • 6

    オバマ、バイデン副大統領に最後のサプライズで勲章…

  • 7

    ロシアのサイバー攻撃をようやく認めたトランプ

  • 8

    南シナ海の人工島封鎖で米中衝突が現実に?

  • 9

    ダライ・ラマ制裁に苦しむ、モンゴルが切るインドカ…

  • 10

    北朝鮮が国家ぐるみで保険金詐欺、毎年数十億円を稼ぐ

  • 1

    オバマ米大統領の退任演説は「異例」だった

  • 2

    キャリー・フィッシャー死去、でも「2017年にまた会える」

  • 3

    オバマが報復表明、米大統領選でトランプを有利にした露サイバー攻撃

  • 4

    「知能が遺伝する」という事実に、私たちはどう向き…

  • 5

    トルコのロシア大使が射殺される。犯人は「アレッポ…

  • 6

    トランプ当選初会見でメディアを批判 ツイッターな…

  • 7

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 8

    日本の制裁措置に韓国反発 企画財政省「スワップ協…

  • 9

    韓国ユン外交部長官「釜山の少女像は望ましくない」

  • 10

    安倍首相の真珠湾訪問を中国が非難――「南京が先だろ…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

日本の観光がこれで変わる?
リクルート
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 臨時増刊

世界がわかる国際情勢入門

絶賛発売中!