[東京 27日 ロイター] - 日銀は27日に開いた政策委員会で債券取引損失引当金の拡充にかかわる会計規程の見直しを決めた。これにより同引当金に保有国債の利息収入を積み立てることが可能となり、財務の健全性が高まることになる。2015年度決算から適用する。

引当金制度の拡充は、13日に日銀が麻生太郎財務相に対応を要請、20日の閣議で関係する政令の改正が決定された。

大規模に国債を買い入れる現行の量的・質的金融緩和(QQE)は、日銀が保有国債を増やす緩和拡大局面では、国債からの利息収入の増加により収益が拡大するが、出口では、当座預金の付利引き上げなどによる利払い負担の増加で収益が悪化し、結果的に日銀の財務体質の悪化を招くことが懸念されている。

今回の引当金制度の拡充は、こうした収益の振れを抑制することで、日銀財務の健全性を確保することが狙い。

具体的には、自己資本比率の水準や損益などを勘案し、長期国債の利息収入と超過準備に付している利息(付利)など有利子負債の利払い費の差額の50%を利益が出た場合に積み立て、損失が発生した場合は取り崩すことが可能となる。

日銀が26日に発表した2015年度上期決算から試算すると、引当金の積み立て額は2000億円程度となり、緩和拡大局面での引当金の積立額は毎年、数千億円規模に達する見通しだ。

積み立ての原資となる保有国債からの利息収入は、長期国債残高と有利子負債残高をもとに算出した一定割合(現行8割程度)となるが、将来的に同引当金の水準が大きく低下し、政策委員会が必要と認める場合には、全額を対象とすることも可能とした。

(伊藤純夫)

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