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ドル/円上昇、強い米経済指標を好感=NY市場

2015年05月01日(金)07時14分

 4月30日、ニューヨーク外為市場ではドルが対円で上昇した。発表された米経済指標は労働市場が安定化し、経済が勢いづいている兆候を示す内容で、米連邦準備理事会(FRB)が年内に少なくとも1回は利上げを行うとの見方が広がった。2013年2月撮影(2015年 ロイター/Shohei Miyano)

[ニューヨーク 30日 ロイター] - 30日のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で上昇した。発表された米経済指標は労働市場が安定化し、経済が勢いづいている兆候を示す内容で、米連邦準備理事会(FRB)が年内に少なくとも1回は利上げを行うとの見方が広がった。

ただ、ドルは対ユーロなどでの下落が響いて、ドル指数<.DXY>の4月の月間下落率は約3.7%と過去4年間で最大となった。

終盤のドル/円は0.3%高の119.36円。

米新規失業保険申請件数は26万2000件で、15年ぶりの低水準。3月の米消費支出は前月比0.4%増加した。また第1・四半期の雇用コスト指数は前期比0.7%上昇し、4月のシカゴ購買部協会景気指数も市場予想を上回る52.3となった。これらの指標は米経済が第1・四半期の減速から立ち直りつつある姿を浮き彫りにし、ドルの支援材料となった。

資産運用会社SLJマクロ・パートナーズ(ロンドン)のパートナー、スティーブン・ジェン氏は「昨年同様に米経済とドルはやがてその強さが明確になるだろうという確信は変わらない」と語った。

ユーロ/ドルは3日連続で上昇し、直近は0.9%高の1.1236ドルで取引されている。一時、約2カ月ぶり高値の1.1248ドルを付けた。4月の上昇率も4.7%で4年半ぶりの大きさとなった。ユーロ/ドルは13日に約1か月ぶりの安値に沈んで以来、7%以上反発している。

その他の通貨では豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルがともに対ドルで急落している。オーストラリア準備銀行(中銀、RBA)とニュージーランド準備銀行(中銀、RBNZ)が今後さらに金融緩和を推進するとの観測が背景。

豪ドル/米ドルは1.3%安の0.7910ドル、NZドル/米ドルは0.7%安の0.7629ドルとなっている。

NY外為市場 終値

ドル/円    終値   119.35/38

始値   118.93/96

前営業日終値   119.00/06

ユーロ/ドル  終値   1.1222/23

始値   1.1201/03

前営業日終値   1.1126/31

*内容を追加しました。

ロイター
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