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米キャタピラーの第1四半期は減収も20%増益、先行きには慎重

2015年04月24日(金)00時34分

4月23日、米キャタピラーが発表した第1・四半期決算は、減収ながら利益が予想を上回った。写真は2013年、ベルギーで撮影(2015年 ロイター/Eric Vidal)

[シカゴ 23日 ロイター] - 米重機メーカーのキャタピラーが発表した第1・四半期決算は、減収ながら利益が予想を上回った。ただ年内の業績についてはドル高や原油安、地政学的な緊張が足かせになるとし、慎重な見方を示した。

純利益は11億1000万ドル(1株当たり1.81ドル)と、前年同期の9億2200万ドル(同1.44ドル)から20%増えた。リストラ費用を除いたベースの1株利益は1.86ドル。

トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめた1株利益の市場予想は1.35ドルで、これを上回った。

売上高は132億4000万ドルから127億ドルに4%減ったが、市場予想の123億8000万ドルを上回った。

エネルギー・輸送部門の売上高は小幅増となったが、同社は原油安を背景に続かないとの見方を示した。

キャタピラーはドル高について、第1・四半期にはとりわけ日本からなど、輸入品の価格を抑制したと指摘したが、年内を通じて圧迫要因となる見通しとした。

同社は2015年の世界の国内総生産(GDP)について2.7%増と、前年の2.6%増をやや上回ると予想。だが今年の成長見通しには「著しいリスクや不透明感が残る」として、中東やアフリカ、旧ソ連の政情・社会不安や中国経済の減速、米国内の金融、財政政策の方向性や時期をめぐる不透明性に言及した。

ダグ・ オーバーヘルマン最高経営責任者(CEO)は声明で「今年は引き続き逆風や不透明感に直面する」として、「年内の残り3四半期は売上高、利益ともにいずれも第1・四半期を下回る」との見方を示した。

だがキャタピラーは通年の売上高予想を500億ドルに据え置いたほか、1株利益予想を従来の4.6ドルから4.7ドルにやや上方修正した。

23日午前の米国株式市場で、キャタピラー株は0.8%値上がりしている。

ロイター
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