コラム

日本の政治家は「中学生レベル」...で怒るのはだれか

2023年07月21日(金)20時45分
ニュース番組

ILLUSTRATION BY AYAKO OCHI FOR NEWSWEEK JAPAN

<秘書に暴力を振るった議員、「手当」を「てとう」と読んだ議員、あくび&スマホの議員、委員長席に「ダイブ」した議員。品格も良識も常識もない>

【政治家のレベル】

とあるニュース番組でコメンテーターが、

「今の政治家のレベルなど、中学生と変わらない」

と発言したが、政治家がこんなことを言われてしまうのは、とても悲しいことである。このような社会状況は極めて深刻な事態である。

翌日、全国の中学校で抗議デモが起きたことは、もっと深刻な事態である。

◇ ◇ ◇


自民党の高野光二郎参院議員は、居酒屋で秘書に暴力を振るい、鼻から出血させたとの理由で議員辞職。手の甲で鼻をたたいたという。

なるほど、私が中学生の頃は「校内暴力」の時代だったが、その当時は教室や部室でしばしばこんな光景が見られた。しかし、最近の中学校ではだいぶ減っただろう。

立憲民主党の田島麻衣子参院議員は、参院経済産業委員会の場で「手当」を「てとう」と誤読して連呼。漢字の間違いくらい目くじらを立てる必要もないと思うものの、「手当」はさすがに中学生でも読めるレベルである。

日本維新の会の猪瀬直樹参院議員は、参院の地方デジタル委員会で大あくび。さらに、他の議員の発言中にはスマホの音が。委員会室での携帯電話などの使用は禁止されているため、審議は一時中断となった。中学校の教室か。

ちなみに私は今から10年以上前、とある文学賞の授賞式の場で、猪瀬氏から一喝された経験がある。友人の物書き連中と楽しく話していたら、「おまえら、うるさい!」とものすごい形相で怒鳴られたのである。

今となれば良き思い出として喜んでいるのだが、私とて国会で大あくびする議員には一喝してみたいものだ。

プロフィール
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米フィンランド首脳が会談、北極の安保強化に砕氷船取

ワールド

NATO、スペイン除名を検討すべき 国防費巡り=ト

ワールド

トランプ氏、12日に中東に出発 人質解放に先立ちエ

ワールド

中国からの輸入、通商関係改善なければ「大部分」停止
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル賞の部門はどれ?
  • 3
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 4
    50代女性の睡眠時間を奪うのは高校生の子どもの弁当…
  • 5
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 6
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 7
    史上最大級の航空ミステリー、太平洋上で消息を絶っ…
  • 8
    米、ガザ戦争などの財政負担が300億ドルを突破──突出…
  • 9
    底知れぬエジプトの「可能性」を日本が引き出す理由─…
  • 10
    【クイズ】イタリアではない?...世界で最も「ニンニ…
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 8
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story