コラム

アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が象徴する、フランスで続く日本ブーム

2025年07月16日(水)13時08分
西村カリン(ジャーナリスト)
パリのスーパーに並ぶ日本の食材

パリのスーパーに並ぶ日本の食材 KARYN NISHIMURA

<日本人には想像できないほど、今のフランスでは日本が人気。多くの人が魅力を感じているのは漫画やアニメだけじゃない>

最近パリに滞在して、知り合いを含め多くのフランス人と話をした。タクシーの運転手や店員など初めて会った人も何人もいるが、みんな熱心に質問をしてくるので会話が長くなる。

私はそんなに魅力的な人間になったのかと、びっくりした(笑)。でも理由は一つしかない。私が約25年前から日本に住んでいると話すからだ。


フランスでは、日本人には想像できないほど日本が人気だ。数年前にはこのブームも「もう終わりそうではないか」と思っていたが、逆にますます強くなっている。

日本の人気は、最初は漫画とアニメから。その後に映画や小説、テレビドキュメンタリーが話題になり、日本に魅力を感じるフランス人がだんだん増えていった。

日本への旅行は観光スポットだけでなく、治安の良い場所に行くという安心感も大きい。さらにこのところの円安のおかげで、金持ちでなくても行けるようになった。

私が特派員をしている公共ラジオ・グループ「ラジオ・フランス」の複数の同僚(主に記者)が最近、家族で来日して観光旅行を楽しんだ。10年前には、彼らは日本に行くことなど全く考えていなかった。

今では日本の魅力が多くのフランス人に届いているが、1970〜80年代は逆のトレンドだった。多くの日本人の間でフランスは人気の国で、フランス人にとって日本は全く関心のない国だった。

プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)
・ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

6月小売業販売額は前年比+2.0%=経産省(ロイタ

ワールド

中国外相、米との関与拡大呼びかけ 対立に警鐘

ビジネス

マイクロソフト、7─9月に過去最高の300億ドル支

ワールド

韓国との貿易協定に合意、相互関税15% トランプ米
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 4
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 5
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 6
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 9
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 10
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 9
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story