最新記事
人口減少

ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」

Putin Warned of Russian Demographic Crisis

2025年7月18日(金)16時40分
ブレンダン・コール
ロシア国旗と減少する人

ロシアでは労働人口の減少が経済にも多大な影響を及ぼしている Pilotsevas-shutterstock

<ウクライナ侵攻で労働人口減少が加速しているロシア。経済に深刻な影響がでているのであの手この手で改善を図るが、改善につながるかは不透明だ>

ロシアで当局者らは、人口危機によって今後数年以内に数百万人規模の労働力不足に陥る可能性があると警告した。

アントン・コチャコフ労働社会保障大臣はウラジーミル・プーチン大統領に対し、2030年までに国内の労働市場で最大300万人の労働力が不足する可能性があると述べたのだ。

本誌はロシア政府にコメントを求めている。


ウクライナ侵攻に起因する西側諸国を中心とした対ロ制裁は、ロシア経済に打撃を与えてはいるが決定的な打撃とはなっていない。しかし、ウクライナ侵攻による人的損失や徴兵からの逃避がロシア国内で労働力不足を引き起こし、インフレ加速の一因となっている。

プーチンも、長期にわたる出生率低下を受け、人口増加を国家的優先課題として掲げてきた。

退職者によって労働市場にできた穴を埋めつつ、減少する労働人口を増やせなければ、ロシアは長期的な経済問題に直面するだろう。

編集部よりお知らせ
ニューズウィーク日本版「SDGsアワード2025」
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

6月小売業販売額は前年比+2.0%=経産省(ロイタ

ワールド

中国外相、米との関与拡大呼びかけ 対立に警鐘

ビジネス

マイクロソフト、7─9月に過去最高の300億ドル支

ワールド

韓国との貿易協定に合意、相互関税15% トランプ米
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 4
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 5
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 6
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 9
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 10
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 9
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中