最新記事

災害

豪雨災害が続く韓国、江原道では1週間で4度目のトンネル土砂崩れで6000トンの土石流

2023年7月14日(金)18時35分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
土煙を上げてトンネル上部へと崩落する土石

土煙を上げてトンネル上部へと崩落する土石  서울신문 / YouTube

<韓国全土を襲った豪雨のため各地で被害が>

活発な梅雨前線の影響で連日のように各地で大雨が降り続く韓国。14日も各地で激しい雨が降り、週末までには忠清と全羅北道で最大400mmの豪雨が予想されている。ソウル首都圏では9日からの豪雨で4000世帯以上が停電となっているほか、釜山では1人が行方不明、全羅南道でもけが人が1人出ている。

 
 

こんななか、韓国北東部の江原道旌善郡(カンウォンドチョンソングン)では、山間部のトンネルで大きな土砂崩れが発生した。MBN、ソウル新聞など韓国メディアが報じた。

1週間で4度目のトンネル土砂崩れ

13日午後6時半頃、江原道旌善郡道3号線のトンネル上部の斜面で大規模な土砂崩れが発生した。今回の土砂崩れでは約6,000トンの岩石がトンネルを襲うようすが、旌善郡の監視カメラに映し出されている。

実はこのトンネルでは7月6日から今回まで4回も土砂崩れが発生している。事故が起きた区間は、石灰岩地帯の山岳地域で梅雨には山崩れが起きる可能性が高いため、地元の旌善郡では監視カメラを通じて常時災害の発生をチェックしている。

6日には約3トンの落石が、翌日の7日未明には約1トンの落石が発生し、車両の通行が全面禁止となった。さらに9日午後には集中豪雨とともに300トンほどの落石がまた発生していた。

13日の土砂崩れは、これまでで最大規模の災害となったが、すでに全面通行止めとなっていたため、けが人などは発生しなかかったのは不幸中の幸いだ。とはいえ、これまでの土砂崩れで流出された落石と土砂の規模があまりにも大きく、被害の復旧作業と通行再開まで少なくとも数十日かかるものと予想されており、自治体関係者は「通行制限で迂回しなければならない住民の不便も増しているが、災害が度重なったことで直ちに復旧するのは困難な状況だ。政府の緊急支援を切実に求めている」と語っている。

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米鉱工業生産、4月製造業は0.3%低下 市場予想下

ビジネス

米4月輸入物価、前月比0.9%上昇 約2年ぶり大幅

ワールド

EXCLUSIVE-トルコ、予算削減額は予想上回る

ビジネス

米金利維持が物価目標達成につながる=クリーブランド
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇跡とは程遠い偉業

  • 3

    アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃のイスラエル」は止まらない

  • 4

    老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳…

  • 5

    半分しか当たらない北朝鮮ミサイル、ロシアに供与と…

  • 6

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 7

    2023年の北半球、過去2000年で最も暑い夏──温暖化が…

  • 8

    共同親権法制を実施するうえでの2つの留意点

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    仰向けで微動だにせず...食事にありつきたい「演技派…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中