最新記事

イギリス政治

スナク前財務相ら早くも名乗り ジョンソン首相後継候補まとめ

2022年7月9日(土)10時33分

辞任を表明したジョンソン英首相の後任に注目が集まっている。明確な有力候補はいない。来週には保守党党首選のルールが発表される。5月27日撮影(2022年 ロイター/John Sibley/File Photo)

辞任を表明したジョンソン英首相の後任に注目が集まっている。明確な有力候補はいない。来週には保守党党首選のルールが発表される。

以下に党首選への出馬を表明した人物および後任候補に名前が挙がっている人物をまとめた(順不同)。

出馬表明者

●リシ・スナク前財務相

8日に出馬を表明した。選挙運動に向けた動画で、将来の世代に負担を押し付けるのではなく、「正直さ、真剣さ、そして決意」をもって困難な経済状況に立ち向かうと確約した。

また「誰かがこの瞬間をつかみ、正しい決断をしなければならない。だから私は保守党の次期党首、そして首相になるために立候補する」と述べた。

2020年初に財務相に就任。新型コロナウイルス対策として打ち出した一連の経済対策は高い支持を得たが、妻の税金申告漏れや、ジョンソン氏とともにロックダウン(都市封鎖)中のパーティーに参加し罰金を科されたことがイメージダウンにつながった。

16年に欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に賛成票を投じた。

●トム・トゥーゲンハット下院外交委員会委員長

イラク戦争およびアフガニスタン戦争に従軍した元軍人。

ジョンソン首相に対して常に批判的だったが、閣僚経験はない。

EU残留に賛成票を投じた。

●スエラ・ブレーバーマン法務長官

ブレグジット後の北アイルランドとの貿易ルールを巡り英政府が国際法に違反しようとした際に激しく批判された。

EU離脱を主導し、メイ前政権下でブレグジットに関する閣外相を務めたが、当時のブレグジット協定がEUとの関係断絶に不十分として抗議し辞任した。

後任候補者

●リズ・トラス外相(46)

与党保守党内で支持が厚く、党員調査では常に上位に入る。ジョンソン政権下で国際貿易相も務めた。

5日にはジョンソン氏を「100%支持する」と述べた。

ブレグジットに関しては当初反対していたが、16年の国民投票後、考えを改めたという。

現在、ブレグジット後の北アイルランドとの貿易ルールに関するEUとの交渉を担当。交渉では一段と強硬な姿勢を示している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタなど5社が認証不正、対象車の出荷停止 国交省

ワールド

メキシコ初の女性大統領、シェインバウム氏勝利 現政

ワールド

エルニーニョ、年内にラニーニャに移行へ 世界気象機

ワールド

ジョージア「スパイ法」成立、議長が署名 NGOが提
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナの日本人
特集:ウクライナの日本人
2024年6月11日号(6/ 4発売)

義勇兵、ボランティア、長期の在住者......。銃弾が飛び交う異国に彼らが滞在し続ける理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しすぎる...オフィシャル写真初公開

  • 3

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新たな毛柄

  • 4

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「…

  • 5

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 6

    中国海外留学生「借金踏み倒し=愛国活動」のありえ…

  • 7

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 8

    「娘を見て!」「ひどい母親」 ケリー・ピケ、自分の…

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    ヘンリー王子とメーガン妃の「ナイジェリア旅行」...…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲームチェンジャーに?

  • 4

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 5

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 6

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 7

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 8

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 9

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 10

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中