中国を礼賛し、民主化運動を妨害する欧米の若者たち「タンキー」が増殖中
Activists vs. Tankies
香港大学の学生で、人権のデジタル監視活動に従事する民主活動家のソフィー・マクは、彼女の仕事を中国に対する中傷キャンペーンだと批判するタンキーとの戦いに何度も巻き込まれた。
タンキーはしばしば人権を守る活動の足を引っ張るとマクは言う。タンキーは中国の人権侵害に関する最も証拠のそろった主張でさえ非難し、反論する。マクはそれに対処しなければならなかった。
マクが特に怒りを感じるのは、アジアの民主化運動は台頭著しい中国をつぶすためにアメリカが仕掛けた隠密作戦の産物だとする主張だ。
ミャンマー(ビルマ)で軍事クーデターに反対する抗議デモ参加者の一部が英語のスローガンを掲げていたことから、一連のデモはアメリカの差し金だとタンキーは主張している。だがマクは「抗議のスローガンが英語だからという理由で、デモの参加者が自分で書いたものではないと言い張るのはおかしい」と言う。
こうしたタンキーの主張は、普通のビルマ人は英語を書けないという偏見に基づいており、アジアの人たちを見下している。マクは言う。
「よく言って無知、悪く言えば恣意的に事実をゆがめている。彼らは自分の空想の世界に生きている。自分たちのイデオロギーを無責任に述べ立て、他人を傷つけ、人権を侵している。アメリカは世界中のあらゆる問題に手を出しており、政権交代も抗議行動もアメリカ政府が仕組んだものだと、タンキーたちは信じている。そして、それを指摘することで『帝国主義に挑戦』している気になっている」
左翼=親中国にあらず
しかしベイエリア415はマクの指摘を受け入れず、代わりにアメリカ政府が他国の内政への干渉を繰り返してきたのは「明白な事実」だと反論する。アメリカ政府は各地の反政府運動を積極的に支援している、とも。
「抗議デモ参加者がアメリカの国歌を歌ったり、(香港を植民・統治した)英国旗を振ったり、トランプを支持したり、ウクライナのファシスト政権を支持するのを見ると、彼らがそんなことをする理由だけでなく、誰が背後にいるのかと疑問に思わざるを得ない。こうした抗議デモに米国務省が関わっている証拠は至る所に存在する。裏に彼らがいることを示す圧倒的な証拠があるじゃないか」