最新記事

貿易戦争

EU全加盟国、3600億円規模の米製品への報復関税適用を支持

2018年6月15日(金)10時46分

6月14日、欧州連合(EU)の全加盟国は、米国が今月、EUの鉄鋼・アルミニウムに対し輸入関税を発動したことへの対抗措置として、28億ユーロ(33億ドル)相当の米国製品に輸入関税を適用する計画を支持した。写真はドイツの鉄鋼所で溶鉱炉前に立つ作業員。3月にザルツギッターで撮影(2018年 ロイター/Fabian Bimmer)

欧州連合(EU)の全加盟国は14日、米国が今月、EUの鉄鋼・アルミニウムに対し輸入関税を発動したことへの対抗措置として、28億ユーロ(33億ドル)相当の米国製品に輸入関税を適用する計画を支持した。EU関係筋が明らかにした。

米国製品への関税適用は欧州委員会の承認が必要になる。欧州委員会は20日に次回の会合を予定しており、6月下旬か7月上旬にも発動される見通しだ。

米国の鉄鋼・アルミ関税発動を受け、EUは米国産のオレンジジュースやバーボン、ジーンズ、バイクなどに25%の関税をかけることを提案。世界貿易機関(WTO)の紛争処理手続きにも着手した。

EUはさらに、米国の措置を受けてEU域外から米国に輸出されるはずだった鉄鋼・アルミ製品がEUに大量に流入することを防ぐ措置が必要かどうかも検討しており、7月にも暫定的な輸入制限が実施される可能性がある。

[ブリュッセル 14日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240611issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年6月11日号(6月4日発売)は「ウクライナの日本人」特集。義勇兵、ボランティア、長期の在住者……銃弾が飛び交う異国に日本人が滞在し続ける理由

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

キャメロン英外相、偽ウクライナ前大統領とビデオ通話

ワールド

デンマーク首相、首都中心部で襲われる 男を逮捕

ワールド

焦点:フランスのムスリム系学校、イスラム主義締め付

ワールド

アングル:肥満症治療薬、有望市場の中国で競争激化の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナの日本人
特集:ウクライナの日本人
2024年6月11日号(6/ 4発売)

義勇兵、ボランティア、長期の在住者......。銃弾が飛び交う異国に彼らが滞在し続ける理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らかに ヒト以外で確認されたのは初めて

  • 2

    認知症の予防や脳の老化防止に効果的な食材は何か...? 史上最強の抗酸化物質を多く含むあの魚

  • 3

    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車が、平原進むロシアの装甲車2台を「爆破」する決定的瞬間

  • 4

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 5

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 6

    【独自】YOSHIKIが語る、世界に挑戦できる人材の本質…

  • 7

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…

  • 8

    堅い「甲羅」がご自慢のロシア亀戦車...兵士の「うっ…

  • 9

    正義感の源は「はらわた」にあり!?... 腸内細菌が…

  • 10

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…

  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 3

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が34歳の誕生日を愛娘と祝う...公式写真が話題に

  • 4

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 5

    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…

  • 6

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「…

  • 7

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新た…

  • 8

    カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らか…

  • 9

    アメリカで話題、意識高い系へのカウンター「贅沢品…

  • 10

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…

  • 5

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 6

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 7

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 8

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 9

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 10

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中