最新記事

アメリカ経済

トランプ景気でウォール街は連日最高値更新、ダウ初の1万9000ドル超え

2016年11月23日(水)11時38分

 11月22日、米国株式市場は続伸して取引を終えた。主要3指数が連日で過去最高値を更新し、ダウ平均は史上初めて1万9000ドルを超えた。NY証券取引所前の風景。昨年撮影(2016年 ロイター/Lucas Jackson)

 米国株式市場は続伸して取引を終えた。主要3指数が連日で過去最高値を更新し、ダウ平均<.DJI>は史上初めて1万9000ドルを超えた。SP500種の終値は2200を上回った。

SP500種の通信株指数<.SPLRCL>は約2.1%、一般消費財株<.SPLRCD>も1.2%の上昇となった。中・小型株が中心のラッセル2000種指数<.RUT>も終値の最高値を更新した。

8日の米大統領選の終了後、株価はほぼ上り基調で推移している。トランプ次期米大統領が掲げる大型減税や大規模なインフラ投資、規制緩和が金融や工業、ヘルスケア部門の業績に寄与するとの期待がある。

ニューヨークのボストン・プライベートウェルスでチーフ・マーケットストラテジストを務めるロバート・パブリック氏は「先週は株価が落ち着いたが、売り圧力が強まることにはならなかった。再び買いが入った」と述べた。

主要3指数は取引時間中の最高値も軒並み更新した。ダウ平均は1万7000ドルから1万8000ドルまで121営業日で到達したが、そこからはこう着状態が続き、1万9000ドル到達には483営業日を要した。年初からダウ平均は約9.2%、SP500種は約7.8%上昇している。

SP500種の一般消費財株では、1ドルショップのチェーンを展開するダラー・ツリーが8.2%高と上昇率が最も大きかった。四半期の利益が予想を上回ったことが好感された。

米大統領選後に上昇を続けたヘルスケア株<.SPXHC>は約1.4%の下落。四半期決算の売り上げがさえず、年間の収益予想を引き下げた医療機器大手メドトロニックが8.7%の急落となった。

騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では上げ銘柄が下げ銘柄を上回り、比率は2.36対1だった。ナスダックも1.64対1で上げが下げを上回った。

米取引所の合算出来高は約73億株で、直近20営業日の平均である81億株を下回った。



[ニューヨーク 22日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トムソン・ロイター、第1四半期は予想上回る増収 A

ワールド

韓国、在外公館のテロ警戒レベル引き上げ 北朝鮮が攻

ビジネス

香港GDP、第1四半期は+2.7% 金融引き締め長

ビジネス

豪2位の年金基金、発電用石炭投資を縮小へ ネットゼ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 5

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    「複雑で自由で多様」...日本アニメがこれからも世界…

  • 8

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 9

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 10

    「みっともない!」 中東を訪問したプーチンとドイツ…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中