最新記事

米大統領選

トランプ大学のあきれた詐欺商法が明らかに

2016年6月2日(木)17時25分
テイラー・ウォフォード

●記者相手にオフレコの会話などあり得ない。

●記者が取材相手に共感し、味方になることはまずない。

●一言でもしゃべれば、うるさく詮索される。

●トランプ大学はイベントの撮影や録音を禁止する権限を持つ。

3 受講料が払えない人には、個人年金を担保に融資を受けさせる

「お金がないからトランプ大学に入学できないという言い訳を聞いてはいけない。売り込む人間とここの講座を信じれば、客はどこかで金を工面してくる。ためしに、個人年金積立口座から前借りできないか税理士に相談することを勧めてみよう」

4 ありふれた心理操作と昔ながらの押し売り商法でカモになりそうな相手をくどき落とす

 2段階のセールスで契約に持ち込む。まずコンサルタント(セールス担当)がクライアントと話し、クライアントに受講の素質があると思わせ、信頼関係を築く。その後プログラムディレクターに引き継いで、契約を成立させる。この2段階プロセスでは、セールスの心理学に基づいてクライアントの感情を操作する。以下が、その過程。

1)イントロ(1~5分)志望動機を聞く

2)燃え立たせる(3~5分)成功の夢を思い出させる

3)現状認識(10~15分)今の経済状況を見つめさせる

4)目標(5~10分)新たな目標を持たせる

5)契約(5~10分)今度こそ成功すると誓わせる

5 サブプライムローン危機が起こる直前の07年、セールス担当は受講希望者に「住宅価格が大幅に下がる心配はない」と請け合い、次のように言うよう指導されていた

 2007年には不動産部門の業績は全体としてやや低調になるだろうが、市場に大幅な下振れリスクはない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「ミサイル実験より戦争終結を」 プーチン

ビジネス

中国人民銀、公開市場での国債売買を再開と総裁表明 

ビジネス

インド、国営銀行の外資出資上限を49%に引き上げへ

ビジネス

日米財務相、緊密な協調姿勢を確認 金融政策「話題に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水の支配」の日本で起こっていること
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 5
    「平均47秒」ヒトの集中力は過去20年で半減以下にな…
  • 6
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 7
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 8
    1700年続く発酵の知恵...秋バテに効く「あの飲み物」…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    【テイラー・スウィフト】薄着なのに...黒タンクトッ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中