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ヘビはどうして「脚を失った」のか?...1億6700万年前の「偽ヘビ」化石が握る、謎を解くカギとは?

Mysterious Jurassic Reptile May Reveal How Snakes Lost Their Legs

2025年10月3日(金)16時08分
マリア・モラヴァ

「ヘビはトカゲのような祖先から進化し、長くて脚のない体を手に入れた驚くべき動物だ」と語るのは、本論文の筆頭著者であり、アメリカ自然史博物館古生物学部門のキュレーター、ロジャー・ベンソン(Roger Benson)氏だ。

「ブリュナタイルは、歯やアゴにヘビのような特徴を持つ一方で、他の点では驚くほど原始的だ。これはつまり、ヘビの祖先がこれまで考えられていた姿とはまったく異なっていた可能性を示しているのかもしれないし、あるいは、ヘビに似た捕食行動が、別系統の原始的な生物の間でも、独自に進化していたという証拠なのかもしれない」

ブリュナタイルは、絶滅した捕食性有鱗類(※トカゲやヘビが属するグループ)の新たな下位分類群「パルウィラプトリダエ(Parviraptoridae)」に位置づけられた。

この標本の研究は極めて入念に行われた。分析を始めるまでに約10年を費やし、研究者たちはCTスキャンや高出力X線などの高度な技術を用いて丁寧に処理を進めた。

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