最新記事

世界に挑戦する日本人20

世界26カ国で外国人を虜にしてきたド迫力の和太鼓ショーがスゴイ!【動画あり】

2022年9月2日(金)18時30分
小暮聡子(本誌記者)
DRUM TAO

COURTESY DRUM TAO

<日本の伝統楽器である和太鼓を、和洋折衷の音楽に合わせてクールにたたきまくる進化型エンターテインメントグループ、DRUM TAO。世界各地で観る者を熱狂させる和太鼓ショーが掲げる壮大な夢とは【特集 世界に挑戦する日本人20】より>

和太鼓といえば、古くから宮廷行事や祭りで用いられてきた日本の伝統楽器。その和太鼓を、ファッショナブルな衣装をまとい和洋折衷の音楽に合わせてクールにたたきまくる進化型エンターテインメントグループが、大分県に拠点を置くDRUM TAOだ。20220906issue_cover200.jpg

1993年に結成されたTAOの海外デビューは2004年。英スコットランドの世界的芸術祭「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」への出演を皮切りに、北米やヨーロッパでのツアーを含め世界26カ国で公演してきた。

結成当時から海外を見据えていたTAO。和太鼓を使ったショーをラスベガスに常設したい――そんな壮大な夢を掲げてスタートしたが、伝統芸能を現代型のエンターテインメントに用いるやり方に国内各地の和太鼓保存会などからは賛否両論あった。

「まずは海外で箔(はく)を付けよう」と04~08年は海外に重きを置いて活動すると、これが大当たり。和太鼓、篠笛(しのぶえ)、箏(こと)、三味線などの和楽器のほか、ロックなど多様な音楽要素を取り入れ、刀や棒術を使ったアクロバティックな演出を盛り込むなど全く新しい「ニッポンのショー」は世界各地で喝采を浴びた。特に指揮者不在の舞台で、複数名による一糸乱れぬ太鼓演奏が「日本のマジカル!」と驚愕された。

今後の目標は「世界に通用するエンターテインメントショーを作ること」。いつかは東京にも常設の劇場を構え外国人観光客のお目当てスポットにしたいという。和太鼓ショーが新たに「日本の顔」に加わる日を目指して、彼らは今日も力の限り太鼓をたたく。

DRUM TAO
Drum Tao
●和太鼓エンターテインメントグループ

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マスク氏報酬と登記移転巡る株主投票、容易でない─テ

ビジネス

ブラックロック、AI投資で各国と協議 民間誘致も=

ビジネス

独VW、仏ルノーとの廉価版EV共同開発協議から撤退

ビジネス

米下院、貧困や気候問題の支出削減法案 民主党反対 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 2

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、さらに深まる

  • 3

    「円安を憂う声」は早晩消えていく

  • 4

    無名コメディアンによる狂気ドラマ『私のトナカイち…

  • 5

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 6

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 7

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 8

    他人から非難された...そんな時「釈迦牟尼の出した答…

  • 9

    「香りを嗅ぐだけで血管が若返る」毎朝のコーヒーに…

  • 10

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    地下室の排水口の中に、無数の触手を蠢かせる「謎の…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中