最新記事

韓国映画

コン・ユ&パク・ボゴム主演の話題作『SEOBOK/ソボク』のイ・ヨンジュ監督に聞く

2021年7月17日(土)12時56分
大橋 希(本誌記者)
映画『SEOBOK/ソボク』

ギホン(左)はクローン人間のソボクを護衛することになるが…… ©2020 CJ ENM CORPORATION, STUDIO101 ALL RIGHTS RESERVED

<人類初のクローン人間と余命宣告を受けた元情報局員の運命を描く韓国映画『SEOBOK/ソボク』のイ・ヨンジュ監督が語った俳優と監督の関係、『建築学概論』ヒット後のプレッシャー、好きな日本映画――>

コン・ユ、パク・ボゴムという人気俳優が共演する韓国映画『SEOBOK/ソボク』が日本公開された。監督は、初恋を描いて大ヒットした映画『建築学概論』(2012年)のイ・ヨンジュだ。

極秘国家プロジェクトで誕生した人類初のクローン「ソボク」をパク・ボゴムが、彼を護衛することになる元情報局員ギホンをコン・ユが演じる。

ソボクとは、中国の「史記」に登場する「徐福(じょふく)」の韓国読み。秦の始皇帝の命を受けて、不老不死の薬を探しに出かけたという人物だ(日本に上陸したとの伝説もある)。

人類に永遠の命をもたらす存在であるソボクと、余命宣告を受けたギホンの運命の行方が物語の軸。ソボクが暮らす研究所の美しく怪しげな近未来感、謎の集団とのカーチェスやアクションも見どころだ。

パク・ボゴムの映画初主演作としても注目を集める本作について、イ・ヨンジュ監督に話を聞いた。

――「死」がテーマの1つですが、こうした物語を手掛けようと考えたきっかけは?

まずは個人的な理由がありました。家族の1人が癌にかかって、闘病の末に亡くなってしまった。そんな大きな出来事があったのもきっかけの1つです。デビュー作『不信地獄』のテーマにもつながるものがあると思います。あの作品を撮ったときから、死というテーマについてはよく頭を悩ませていました。

最初から、死を描くんだと決めていたわけではなく、自然に作品の中に取り入れていく流れになりました。私を取り巻く状況や、私の経験がこの作品に導いてくれたのかなと思っています。

――そうした中で、参考にした作品などはありましたか。

特に参考にしたものはありません。ただ、かなりの古典ですが『フランケンシュタイン』は原型になったといえるかなと思います。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ナワリヌイ氏殺害、プーチン氏は命じず 米当局分析=

ビジネス

アングル:最高値のビットコイン、環境負荷論争も白熱

ビジネス

決算に厳しい目、FOMCは無風か=今週の米株式市場

ビジネス

中国工業部門企業利益、1─3月は4.3%増に鈍化 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ」「ゲーム」「へのへのもへじ」

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 6

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 7

    目の前の子の「お尻」に...! 真剣なバレエの練習中…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中