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銀行破綻

爆発に向けたカウントダウン──米銀行の連続破綻は必然だった

Inevitable Collapse

2023年5月11日(木)13時50分
ニティシュ・パーワ(スレート誌ライター)

FRCの顧客は懸念を募らせ、次々と預金を引き出した。第1四半期にFRCから流出した預金は、約1000億ドルに上った。

FRCは4月上旬に配当の支払いを一時停止すると発表。年初から4月末までに、FRCの株価は実に97%下落した。買収に前向きな企業はいなくなり、ついにFRCは公的管理下に置かれることになった。

FRCのビジネスモデルは、公的預金保険の限度額25万ドルをはるかに超える口座預金を持つ富裕層の顧客と、金利が上昇すると価値が下がる低利の住宅ローンによって成り立っていた。

一連の破綻についてFRBは、大手金融機関への監視が強まる一方で、より小規模な銀行が監視を免れたことなどが原因と分析し、規制改革を求める材料にするだろう。

今回の一件で、SVBの破綻から6週間以上が過ぎても、米金融システムがその打撃から立ち直っていないことがはっきりした。相次いだ破綻は「伝染」ではない。FRCという火種の爆発に向けたカウントダウンは、はるか前から始まっていたのだ。

©2023 The Slate Group

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