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窮地のクオモNY州知事、高齢者施設に患者を戻した判断が生んだ「3つの誤算」
ですが、知事の判断では結果的に3つの誤算を生じてしまいました。
1つ目は、感染者や重症者の数は、知事が覚悟した「最悪のシナリオ」を下回ったということです。
2つ目は、知事が奔走して確保した臨時の病床や病院船は、コロナ治療だけでなくコロナ外治療にも対応するキャパシティーを確保して、いわゆる医療崩壊を食い止める計画でした。ですが、3月から5月にかけての時期、NY市民のほとんどは新型コロナの院内感染を恐れてコロナ外の診療には来ませんでした。その結果として、病床は大幅に余ったのです。
3つ目は、入所者を戻した施設では、特にPPE(マスクや防護服など)の不足によって大規模な感染爆発を起こしていったということです。知事が報告していた施設での死者8500名というのは、この数字です。
つまり、1つ目と2つ目の見込み違いによって、本来であれば病院で治療を受けるべき入所者を施設に戻したために、3つ目の誤算が重なって最大8500人が死亡した――その全てではないにしても相当な部分は病院で治療を受けていれば救命ができたかもしれない、少なくとも遺族にはそうした思いが残る、というのが問題の本質です。
トランプ政権から受けた脅迫
ですが、当時のトランプ政権は、それではストーリーが複雑に過ぎて有権者には伝わらないと考えたのか、クオモ知事を批判する際に「ニューヨーク州では高齢者施設入所者の中での死亡者が多い」というキャンペーンを張ったのでした。その上で、司法省は刑事立件するなどと迫ったこともあるようです。
これに対して、クオモ知事の側は本来なら1万5000であるべき数字のうち「病院で治療を受けたが亡くなった6500名」は「後で報告する」ことにして、8500だけを「施設入居者の死亡者数」としていたわけです。ここ数日の動きの中で、知事側近や知事が認めたのはこの点でした。
当時(昨年秋の時点)のトランプ政権は、民主党のクオモ州政を批判して、予算カットやワクチン供給ストップなど、あらゆる脅迫をしていたのは事実です。知事による、この攻撃から州政を守るために数字の出し方を「工夫」したという主張に関しては、批判はされて当然とはいえ、一部同情すべき点はあるように思います。総数を改ざんしていたのではないからです。
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