日米関税交渉は「五里霧中」継続 7月9日は「一つの節目」=赤沢再生相

赤沢亮正経済再生相は20日の閣議後会見で、米国の関税措置を巡る日米交渉について「担当閣僚間で合意の可能性を探り続けているが、五里霧中という状況は続いている」と語った。羽田空港で4月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Kentaro Sugiyama
[東京 20日 ロイター] - 赤沢亮正経済再生相は20日の閣議後会見で、米国の関税措置を巡る日米交渉について「担当閣僚間で合意の可能性を探り続けているが、五里霧中という状況は続いている」と語った。今後は「相互関税」上乗せ分の一時停止の期限となる7月9日が「一つの節目になる」ものの、「日米交渉についての期限が7月9日ということではない」とも語った。
赤沢再生相は10日の会見で「五里霧中」と表現したのは、交渉の中身だけではなく、米国側が物理的に詰めの時間を確保できない事態になり得ることも念頭にあったと説明。その上で、深刻化している中東問題も含め、現在も「五里霧中」の状況が続いているとの認識を示した。
一方、米国の一連の関税措置に関し、日米首脳会談で率直に議論できたのは「非常に意義深いことだった」と評価。トランプ大統領との会談が実現しなかった国もある中、首脳会談に約30分の時間が費やされたのは、日本が重要な交渉相手と受け止められているからだと述べた。
交渉で7月9日までに再訪米する可能性については「何が一番有効かということを考えながら適切な方法で協議を行っていきたい」と述べるにとどめた。引き続き日米双方に利益となる合意が実現できるよう全力で取り組むと強調。幅広い品目に課せられている相互関税を含め、一連の関税措置が国内産業に及ぼす影響も緊張感をもって注視していくと語った。