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EU、ロシア資産活用計画を採択 利子をウクライナ支援に充当

2024年05月22日(水)09時43分

ベルギー政府は21日、欧州連合(EU)加盟国が域内で凍結されているロシア中央銀行の資産から得る利子をウクライナ支援に充てる計画を正式に採択したと発表した。2023年撮影(2024年 ロイター/Johanna Geron)

[ブリュッセル/ロンドン 21日 ロイター] - ベルギー政府は21日、欧州連合(EU)加盟国が域内で凍結されているロシア中央銀行の資産から得る利子をウクライナ支援に充てる計画を正式に採択したと発表した。

同計画は今月8日にEU大使によって合意に達しており、今回はEU閣僚によって形式的に採択された。

合意に基づき、利子の90%がウクライナに軍事支援を行うためのEUの基金に振り向けられる。残りの10%は他の方法でウクライナを支援するために活用される。

EUは域内のロシア凍結資産から2027年までに約150億─200億ユーロ(163億─217億ドル)の利子が得られると予想。EU外交筋によると、ウクライナは7月に第1弾を受け取る予定という。

ウクライナのクレバ外相は21日、EUの決定に謝意を示した上で、利子だけでなくロシア資産の没収がウクライナの最終目的と改めて強調した。

一方、スカイニュースによると、イエレン米財務長官は押収されたロシア資産に関連した融資を利用して、主要7カ国(G7)がウクライナに最大500億ドルの支援を行う可能性があると述べた。

タス通信によると、ロシアのログヴィノフEU常駐代表代理は、この計画は「ユーロ圏や加盟国の経済、投資環境に明らかに予測不可能な事態をもたらすだろう」と指摘。「唯一予測できることは、EU加盟国は遅かれ早かれ盗まれたものをロシアに返還する義務を負うということだ」と述べた。

ロイター
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