ニュース速報
ワールド

インドネシア次期大統領、8%成長「2─3年で達成」 財政拡大方針

2024年05月16日(木)14時04分

インドネシアのプラボウォ次期大統領は15日、借金をいとわない果敢な財政運営に前向きな姿勢を示し、8%の成長率目標は2─3年以内に達成できると予想した。写真は日本を訪問した際のプラボウォ氏。4月3日、東京で撮影(2024年 代表撮影)

[ジャカルタ 15日 ロイター] - インドネシアのプラボウォ次期大統領は15日、借金をいとわない果敢な財政運営に前向きな姿勢を示し、8%の成長率目標は2─3年以内に達成できると予想した。カタールで開催された経済フォーラムで述べた。

プラボウォ氏は10月に大統領に就任する。選挙戦で掲げた公約は巨額の資金を必要とする政策が含まれる。たとえば学校給食の無料化は、完全に実施された場合、2024年予算の14%に相当する約300億ドルを要すると試算されている。

プラボウォ氏は、政策構想が財政赤字の法定制限(GDP比3%)に抵触せずに実現できるのかという質問に、3%という数字は「恣意的」だが規則を変えるつもりはないとした上で、「わが国は債務比率が世界で最も低い国の一つだと思う。今こそ、きちんとしたガバナンスの下、もっと大胆になる時だ」と述べた。

インドネシアの債務は対GDP比40%弱。昨年の財政赤字はGDP比1.65%で11年以降で最低だった。

同氏は、ジョコ大統領の首都移転計画の維持を明言。計画は国内資源を主に活用し25─30年かけて進められると説明した。

経済については、パームヤシを原料とするバイオ燃料の増産など食料・エネルギーの生産促進に注力して成長を加速させる方針を示した。

「(成長目標の)8%を容易に達成できると確信しており、さらにその上を目指す決意だ」と述べ、成長目標は2─3年で達成できると指摘した。

インドネシアの成長率はコロナ禍を除く10年間、5%前後で推移している。

格付け会社のフィッチ・レーティングスとS&Pグローバル・レーティングのアナリストは、中期的に成長率は5%前後で推移すると予測している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

石油需要は2029年までにピーク、大幅な供給過剰に

ワールド

首都などウクライナ各地にロのミサイル・無人機攻撃、

ビジネス

フランス財政戦略、下院選後に明確にすべき=中銀総裁

ワールド

タイ中銀、政府の利下げ圧力に応じず 4会合連続据え
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:姿なき侵略者 中国
特集:姿なき侵略者 中国
2024年6月18日号(6/11発売)

アメリカの「裏庭」カリブ海のリゾート地やニューヨークで影響力工作を拡大する中国の深謀遠慮

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思っていた...」55歳退官で年収750万円が200万円に激減の現実

  • 2

    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車の猛攻で、ロシア兵が装甲車から「転げ落ちる」瞬間

  • 3

    「クマvsワニ」を川で激撮...衝撃の対決シーンも一瞬で決着 「圧倒的勝者」はどっち?

  • 4

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が妊娠発表後、初めて公の場…

  • 5

    毎日1分間「体幹をしぼるだけ」で、脂肪を燃やして「…

  • 6

    長距離ドローンがロシア奥深くに「退避」していたSU-…

  • 7

    認知症の予防や脳の老化防止に効果的な食材は何か...…

  • 8

    たった1日10分の筋トレが人生を変える...大人になっ…

  • 9

    堅い「甲羅」がご自慢のロシア亀戦車...兵士の「うっ…

  • 10

    【衛星画像】北朝鮮が非武装地帯沿いの森林を切り開…

  • 1

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が34歳の誕生日を愛娘と祝う...公式写真が話題に

  • 2

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 3

    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車が、平原進むロシアの装甲車2台を「爆破」する決定的瞬間

  • 4

    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…

  • 5

    認知症の予防や脳の老化防止に効果的な食材は何か...…

  • 6

    カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らか…

  • 7

    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…

  • 8

    堅い「甲羅」がご自慢のロシア亀戦車...兵士の「うっ…

  • 9

    アメリカで話題、意識高い系へのカウンター「贅沢品…

  • 10

    「クマvsワニ」を川で激撮...衝撃の対決シーンも一瞬…

  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…

  • 5

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 6

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 9

    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…

  • 10

    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中