マレーシア中銀、金利据え置き インフレ見通しに落ち着き
5月9日、マレーシア中央銀行は、政策金利を予想通り3.0%に据え置いた。写真は2019年7月、クアラルンプールの同行前で撮影(2024年 ロイター/Lim Huey Teng)
[クアラルンプール 9日 ロイター] - マレーシア中央銀行は9日、政策金利を予想通り3.0%に据え置いた。リンギ安や安定したインフレ見通しが背景。
ロイター調査では30人のエコノミスト全員が据え置きを予想していた。大半のエコノミストは少なくとも2026年まで金利の変更がないとみている。
中銀は、最新の指標によると、第1・四半期の経済活動は底堅い国内支出と輸出の好転を背景に拡大したと指摘。
「輸出の回復は勢いを増す見通しだ。ハイテクの世界的な上昇サイクルや非電機電子製品の継続的な好調が支えになる」と述べた。
リンギ安については、マレーシア経済のファンダメンタルズと成長見通しを反映していないと改めて表明。リンギは今年、対ドルで3%以上下落しており、2月には26年ぶり安値を付けた。
中銀は今年の総合インフレ率を2─3.5%と予想。昨年は2.5%だった。ただ今後の見通しは、予想される補助金・価格統制の調整のほか、国際商品価格や市場の動向に左右されるとしている。
第1・四半期の総合インフレ率は平均1.7%、コアインフレ率は平均1.8%だった。
「今年のインフレ率は安定した需要状況と抑制されたコスト圧力を広範に反映し、緩やかな状態が続く見通し」としている。