原油先物は下落、米利下げ後ずれによる影響を懸念
4月25日、原油先物価格はアジア市場序盤の取引で小幅に下落している。写真はブラジリアのガソリンスタンドで2022年3月撮影(2024年 ロイター/Adriano Machado)
Yuka Obayashi
[東京 25日 ロイター] - 原油先物価格はアジア市場序盤の取引で小幅に下落している。中東の紛争拡大リスクが相場を下支えしているが、米利下げ後ずれ観測が高まる中、米経済の減速で需要に影響が及ぶとの懸念が広がり、相場を圧迫している。
北海ブレント先物は0024GMT(日本時間午前9時24分)時点で0.09ドル(0.1%)安の1バレル=86.95ドル。米WTI先物は0.07ドル(0.1%)安の82.74ドル。両先物は前日1%弱下落した。
フジトミ証券の田澤利貴氏は、イランとイスラエルを巡る緊張は和らいでいるが、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃は悪化が予想され、紛争が近隣諸国に拡大するリスクが原油価格を下支えしていると指摘。一方で、米利下げ後ずれによる米経済と原油需要への影響が懸念されており、相場を圧迫していると説明した。
米エネルギー情報局(EIA)が24日発表したデータによると、先週の米原油在庫は輸出の増加で予想外に減少した。一方、ガソリン在庫は予想ほど減少しなかった。田澤氏は、EIA統計を受けて原油価格は一時上昇したが、さほど続かなかったようだと述べた。