EU諸国、ミサイル迎撃システムをウクライナに送るべき=ボレル氏
4月18日、欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表(写真)はウクライナの防空体制を強化するため、EU加盟国が自国のミサイル迎撃システムをウクライナに送るべきだと発言、ウクライナ支援を米国だけに頼るわけにはいかないと述べた。パリで14日撮影(2024年 ロイター/Sarah Meyssonnier)
[カプリ(イタリア) 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は18日、ウクライナの防空体制を強化するため、EU加盟国が自国のミサイル迎撃システムをウクライナに送るべきだと発言、ウクライナ支援を米国だけに頼るわけにはいかないと述べた。
ボレル氏はイタリアのカプリ島で開催されている主要7カ国(G7)外相会合で記者団に「われわれはパトリオットを保有している。ミサイル迎撃システムを保有している。万が一に備えて保管しているだけであり、兵舎から運び出して、激しい戦争が起きているウクライナに送るべきだ」と発言。
「そうしなければ、ウクライナの電力システムが破壊される。住宅、工場、オンラインでさまざまな目的に使用される電力がなければ、どの国も戦えない」と述べた。
また、米国でウクライナ支援法案の可決が「内政」問題により遅れているのは遺憾だとした上で「米国だけに頼ることはできない。われわれは(自らの)責任を果たし『米国がやってくれる』と言うのをやめなければならない」と述べた。
ドイツ政府は17日、EUと北大西洋条約機構(NATO)にウクライナの防空体制を強化するよう呼びかけた。この問題はG7外相会合の重要な議題になっている。