ニュース速報
ビジネス

英中銀総裁、保有国債縮小で準備金計画設定

2024年05月22日(水)08時25分

5月21日、イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、2009年から21年にかけて購入した8750億ポンド(1兆1100億ドル)相当の国債をさらに売却するにあたり、短期金融市場の安定を維持する方法について概要を示した。ロンドンのイングランド銀で8日撮影(2024年 ロイター/Carlos Jasso)

David Milliken William Schomberg

[ロンドン 21日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は21日、2009年から21年にかけて購入した8750億ポンド(1兆1100億ドル)相当の国債をさらに売却するにあたり、短期金融市場の安定を維持する方法について概要を示した。

ベイリー氏は、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでの講演で、中銀が保有債券の縮小を進めるに伴い、銀行などの金融機関が中銀にどれだけの現金を保有したいかが明確になると述べた。中銀は現在、年間1000億ポンドのペースで保有債券を縮小している。

中銀のバランスシートは、金融危機とコロナ禍の景気下支えに向けた量的緩和で膨れ上がっている。

ただ、中銀はこれまでバランスシートが08年の金融危機前の水準まで縮小するとは見込んでいないと述べている。

その代わりにベイリー氏は「望ましい最低準備金の範囲」が3450億ポンドから4900億ポンドの間になると予想しており、来年下期にもこの水準に達する可能性があると述べた。「バランスシートを再び利用する必要がある場合でも余裕があり、政策金利を通じて金融調整ができる」と説明した。

準備金は現在約7600億ポンドで、22年1月のピーク時の約1兆ポンドからは減少しているが、金融危機前の約200億ポンドは大きく上回っている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

メキシコ初の女性大統領、シェインバウム氏勝利 現政

ビジネス

トヨタなど5社が認証不正、対象車の出荷停止 国交省

ワールド

エルニーニョ、年内にラニーニャに移行へ 世界気象機

ワールド

ジョージア「スパイ法」成立、議長が署名 NGOが提
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナの日本人
特集:ウクライナの日本人
2024年6月11日号(6/ 4発売)

義勇兵、ボランティア、長期の在住者......。銃弾が飛び交う異国に彼らが滞在し続ける理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しすぎる...オフィシャル写真初公開

  • 3

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新たな毛柄

  • 4

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「…

  • 5

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 6

    中国海外留学生「借金踏み倒し=愛国活動」のありえ…

  • 7

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 8

    「娘を見て!」「ひどい母親」 ケリー・ピケ、自分の…

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    ヘンリー王子とメーガン妃の「ナイジェリア旅行」...…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲームチェンジャーに?

  • 4

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 5

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 6

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 7

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 8

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 9

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 10

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中