ニュース速報
ビジネス

米金利維持が物価目標達成につながる=クリーブランド連銀総裁

2024年05月17日(金)02時30分

米クリーブランド地区連銀のメスター総裁(写真)は16日、連邦準備理事会(FRB)の政策金利を現在の水準で維持することが、なお高水準で推移するインフレ率を目標の2%に戻すことにつながると述べた。2022年8月撮影(2024年 ロイター/Jim Urquhart)

Michael S. Derby

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は16日、連邦準備理事会(FRB)の政策金利を現在の水準で維持することが、なお高水準で推移するインフレ率を目標の2%に戻すことにつながると述べた。

講演原稿で「経済がどのように発展しているかについてさらなる証拠が集まる中、金融政策はリスク管理に適した状態にある」と指摘。「経済全体および地域経済にとって最も可能性の高いシナリオは、金融政策の現行の制約的なスタンスが引き続き成長と労働市場の状況を緩和し、この緩和が価格圧力のさらなる緩和に寄与することだ」とし、「インフレは時間の経過とともに進展すると予想しているが、昨年よりも緩やかなペースになるだろう」とした。

また、インフレリスクが高まる一方、成長と雇用の軟化リスクが低下しており、これは好景気下において、FRBが利下げを決定する前にインフレが目標に回帰しているという証拠をさらに求める余地があることを意味していると言及。インフレ抑制の進展が見られないことに「失望している」とし、「2%の物価目標達成には従来の想定よりも時間がかかると今は考えている」とした。

一方、4月の消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことは歓迎すべきとした。

6月末に退任するメスター氏は、同月半ばの米連邦公開市場委員会(FOMC)まで投票権を持つ。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:肥満症薬に熱視線、30年代初頭までに世界

ワールド

イスラエル、新休戦案を提示 米大統領が発表 ハマス

ビジネス

米国株式市場=ダウ急反発、574ドル高 インフレ指

ワールド

共和党員の10%、トランプ氏への投票意思が低下=ロ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
2024年6月 4日号(5/28発売)

強硬派・ライシ大統領の突然の死はイスラム神権政治と中東の戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    F-16はまだか?スウェーデン製グリペン戦闘機の引き渡しも一時停止に

  • 2

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開

  • 3

    インドで「性暴力を受けた」、旅行者の告発が相次ぐ...なぜ多くの被害者は「泣き寝入り」になるのか?

  • 4

    「人間の密輸」に手を染める10代がアメリカで急増...…

  • 5

    「ポリコレ」ディズニーに猛反発...保守派が制作する…

  • 6

    「集中力続かない」「ミスが増えた」...メンタル不調…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 9

    34罪状すべてで...トランプに有罪評決、不倫口止め裁…

  • 10

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 1

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発」で吹き飛ばされる...ウクライナが動画を公開

  • 2

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像をウクライナが公開...シャベルで応戦するも避けきれず

  • 3

    「なぜ彼と結婚したか分かるでしょ?」...メーガン妃がのろけた「結婚の決め手」とは

  • 4

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲー…

  • 5

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 6

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 7

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    少子化が深刻化しているのは、もしかしてこれも理由?

  • 10

    メキシコに巨大な「緑の渦」が出現、その正体は?

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 5

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 6

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 10

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中