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午後3時のドルは下落154円前半、ポジション調整主導 輸入企業も手控え

2024年05月16日(木)15時27分

 5月16日 仲値公示後にドルは一時153.60円付近と6日以来1週間半ぶりの安値を付けた。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)

Mariko Sakaguchi

[東京 16日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(154.87/89円)から下落し、154円前半で推移している。低調な米経済指標や米長期金利の低下を背景にポジション調整の動きが活発化した。

東京時間は154円前半で取引を開始。仲値にかけては実需の売り買いが交錯。「国内輸出企業による売りが出ている一方、ドルが一段と下がるとの見方から国内輸入企業の買いはやや控えられている印象だ」(国内銀の為替セールス担当)という。

仲値公示後にドルは一時153.60円付近と6日以来1週間半ぶりの安値を付けた。その後は時間外取引の米長期金利の一段の低下を背景にドルの上値は重く、154円近辺で一進一退の動きが続いた。

前日発表された4月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことに加え、同時に発表された小売売上高とNY州製造業業況指数が予想を下回ったこと受けて、市場では年内2回の米利下げ観測が強まった。

時間外取引の米長期金利は4.32%付近と4月5日以来の低水準で推移している。市場ではインフレ再燃への警戒感などで積み上がっていたドルのロングポジションを調整する動きが強まった。

オーストラリア・ニュージーランド銀行の外国為替・コモディティ営業部ディレクター、町田広之氏は「日米金利差とドル円の相関性を踏まえると、足元のドルは3ー4円程度割高な状況」と指摘し、「この乖離がさらに縮まってくるのかがポイントになってくる」との見方を示す。また、米連邦準備理事会(FRB)高官による発言トーンはインフレに関するものが目立つことから、今後景気に配慮する発言がでてくるか注目だという。

ドルの日中の値幅は1円25銭。足元では154円前半と、前日の東京市場の17時時点から約2円近く円高に振れるなど、ボラティリティーは高い。今晩発表される週間の米新規失業保険申請件数やフィラデルフィア地区連銀業況指数、FRB高官による発言次第では、神経質な動きが続きそうだ。

ユーロ/ドルは一時、1.0895ドル付近と、3月21日以来の高水準まで上昇した後、1.08ドル後半で底堅く推移した。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 154.17/154.20 1.0879/1.0880 167.73/167.78

午前9時現在 154.30/154.31 1.0887/1.0891 167.99/168.03

NY午後5時 154.87/154.89 1.0882/1.0886 168.56/168.60

ロイター
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