ニュース速報
ビジネス

バーゼル委、銀行にカウンターパーティーリスク管理の改善促す

2024年05月01日(水)10時54分

 バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は4月30日、銀行に対し、取引相手先(カウンターパーティー)の信用リスクをより厳しく評価するよう促した。写真はECB本部。2022年1月、独フランクフルトで撮影(2024年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

Huw Jones

[ロンドン 30日 ロイター] - バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は30日、銀行に対し、取引相手先(カウンターパーティー)の信用リスクをより厳しく評価するよう促した。2021年3月のファミリーオフィス「アルケゴス」の破綻などでリスク管理の不備が浮き彫りになったとした。

銀行はカウンターパーティーリスクの管理を改善することで、ノンバンクの金融仲介機関に高リスクのエクスポージャーを持っている場合に最大限のメリットを享受できる見込みとした。

アルケゴス破綻に至る過程など、カウンターパーティーリスクの「重大な管理ミス」を示す事例がここ数年にあったと指摘。ロシアのウクライナ侵攻を受けた商品価格の急激な変動や、英国のトラス前政権の減税計画が引き起こした国債市場の混乱にも言及した。

これらの事案により、当局の期待値に比べて特定のカウンターパーティーリスク管理の慣行がなお不十分であることが明白になったとした。

その上で、銀行は顧客がもたらすリスクを抑えるために頑健な契約条件を導入したり、リスクを反映した担保を取るべきだとした。また、エクスポージャーの評価や管理、制限に幅広い指標を用いるべきとした。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

仏、ICCを支持 イスラエル首相らの逮捕状請求で

ワールド

中国外相、台湾新総統を批判 「国家と祖先を裏切る」

ビジネス

米カーライルの新たな日本投資特化ファンド、過去最大

ビジネス

正のインフレ率での賃金・物価上昇、政策余地広がる=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 4

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 5

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 6

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 7

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 8

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 9

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 10

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 5

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 8

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 9

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 10

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中