EVなど成長産業で日本に足りないのは、技術力より社会実装力
「日本が遅れているのは社会実装のスピード。官僚や政治家、一般企業の『新しいものに対応する社会をつくる』という意気込みと対応力だ」
コロナワクチン接種においても、日本の立ち遅れは諸外国に比べて際立った。しかし、社会実装をすべて国に任せ、国民は何もする必要がないかというと、決してそうではないはずだ。
「政治や投資に関して、大勢の人が『自分には関係ない』と思っていると社会は変化しない。皆で議論して、納得する答えを形成することが大事。社会をどう変えていくかに関心をもたなければならない」
新しいトレンドをぼんやりと眺めているだけでは、何の準備もしたことにはならない。その結果、日本がアメリカや中国に負けてしまうことを恐れていると藤野氏は指摘した。
どんなに優れた技術力や開発力を持っていても、それを使う人々の意識がアップデートされないままでは、大きな変化は訪れない。必要なのは、「技術をもとに自分たちの手で新しい未来をつくる」という意気込みと、具体的なアクションのようだ。
構成・酒井理恵
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