最新記事
アフガニスタン

ロシア、アフガニスタンのタリバン暫定政権を世界初承認...「生産的な協力関係の発展に弾み」

2025年7月4日(金)16時10分
イスラム主義組織タリバンの暫定政権の旗

ロシア政府は、アフガニスタンで発足したイスラム主義組織タリバンの暫定政権を世界で初めて承認した。2023年10月、北京で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)

ロシア政府は、アフガニスタンで発足したイスラム主義組織タリバンの暫定政権を世界で初めて承認した。ロシア外務省は3日、アフガニスタンの新大使の信任状を受理したと発表した。

外務省は声明で、ロシアはアフガニスタンとの関係を発展させられると期待し、安全保障やテロ対策、麻薬犯罪対策でアフガニスタンを支援し続けると表明した。


また、特にエネルギーや運輸、農業、インフラ分野で貿易や経済を発展させるチャンスがあるとし、今回の承認は「さまざまな分野での両国間の生産的な協力関係の発展に弾みを付ける」と期待を込めた。

これに対し、アフガニスタンのタリバン暫定政権のアミール・カーン・ムタキ外相は声明で「私たちはロシアが取った今回の勇気ある一歩を高く評価するとともに、事情が許せば他国にとっても模範例となる」とのコメントを出した。

米軍が2021年8月にアフガニスタンから撤退した後、これまでにタリバン政権を正式に承認した国はなかった。ただ、中国とアラブ首長国連邦(UAE)、ウズベキスタン、パキスタンはそれぞれ既に駐アフガニスタン大使を任命し、承認へ向けた一歩を踏み出している。

ロシアは03年にタリバンをテロ組織に指定したが、今年4月に解禁していた。アフガニスタンは22年以降、ロシアからガス、石油、小麦を輸入している。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2025トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 AIの6原則
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月22日号(7月15日発売)は「AIの6原則」特集。加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」/仕事・学習で最適化する6つのルールとは


対談
為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 セカンドキャリアの前に「考えるべき」こととは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、必要なら西側への「予防的攻撃」開始も=前大

ビジネス

長期金利上昇、市場の先行き不透明感が意識されている

ビジネス

投資ファンドの3D、スクエニHD株を買い増し 14

ワールド

台湾で空襲訓練、中国ミサイル攻撃を想定 台北など一
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 5
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 6
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 7
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 10
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中