最新記事

中国

天安門事件30年の中国 「AI検閲」フル稼働で厳戒体制

2019年6月1日(土)10時30分

中国のインターネットにとって最もセンシティブな日である6月4日が近づいてきた。写真は1989年6月5日、北京で戦車の前に立ちはだかる男性(2019年 ロイター/Arthur Tsang)

中国のインターネットにとって最もセンシティブな日である6月4日が近づいてきた。北京の天安門広場で、民主化を求める抗議活動を行った人々が武力制圧され流血の大惨事となった天安門事件の30周年記念日を前に、中国では自動検閲システムがフル稼働している。

中国のインターネット企業の検閲担当者らによると、1989年の天安門事件に関連するコンテンツを検出・ブロックするツールの正確性は、機械学習や声紋・画像認識技術に支えられ、過去比類のないレベルに達しているという。

メディアとの接触は禁じられているため匿名で取材に応じた北京字節跳動科技(バイトダンス)の検閲担当者は、「私たちは時折、人工知能(AI)は外科用メスで、人間は『なた』のようなものだと言っている」と語った。

バイトダンスの従業員2人によると、天安門事件の検閲は、台湾やチベットといった他のセンシティブな話題と同様、現在は大半が自動化されているという。

天安門事件にまつわる日付、画像、名前などを含む投稿はすべて自動で拒否される。

従業員の1人は、「私が4年前にこの仕事を始めたときは、天安門広場の写真を(手動で)排除することもあったが、現在のAIは非常に正確だ」と語った。

取材に応じたバイトダンスや微博(ウェイボー)、百度(バイドゥ)のアプリの検閲担当者4人によると、彼らが1日に検閲するコンテンツは5000─1万件、もしくは1分に5─7件で、そのほとんどはポルノか暴力的な内容だという。

担当者の1人は、AI検閲の技術は進化したものの、時には天安門広場で撮った観光客のスナップ写真もブロックされてしまうことがあると語った。

バイトダンスとバイドゥはコメントの求めに応じず、ウェイボ―からは返答が得られなかった。

ニュース速報

ビジネス

世界の石油需要の伸び、2025年から鈍化へ=IEA

ワールド

北朝鮮、「報復」と警告 米韓合同軍事演習強行なら

ビジネス

米CPI、10月は0.4%上昇 市場予想上回る

ビジネス

アリババ、香港IPO手続き開始 月内上場へ 134

MAGAZINE

特集:世界を操る政策集団 シンクタンク大研究

2019-11・19号(11/12発売)

政治・経済を動かすブレーンか「頭でっかちのお飾り」か、民間政策集団の機能と実力を徹底検証

人気ランキング

  • 1

    文在寅政権の破滅を呼ぶ「憲法違反」疑惑──北朝鮮の漁船員2人を強制送還

  • 2

    香港デモ隊と警察がもう暴力を止められない理由

  • 3

    ペットに共食いさせても懲りない飼い主──凄惨な退去後の現場 

  • 4

    中国は「祝賀御列の儀」をどう報道したか?

  • 5

    雨が降ると植物はパニック状態になっていた:研究結果

  • 6

    子犬を茹でて子供を虐待する「鬼母」と地獄の家

  • 7

    女性の着替えやトイレを監視──入管が組織的セクハラ

  • 8

    「バグダディ死亡」共同通信記事の間違った認識

  • 9

    香港の若者が一歩も退かない本当の理由

  • 10

    2050年人類滅亡!? 豪シンクタンクの衝撃的な未来…

  • 1

    日朝戦争なら韓国は北朝鮮の味方、日本はいつの間にか四面楚歌?

  • 2

    文在寅政権の破滅を呼ぶ「憲法違反」疑惑──北朝鮮の漁船員2人を強制送還

  • 3

    韓国通貨危機の裏側を赤裸々に暴く 『国家が破産する日』

  • 4

    母親に育児放棄されたチーターが、犬の「代理きょう…

  • 5

    200万年前の氷が採取されて2年、地球の気候変動に関…

  • 6

    香港デモ隊と警察がもう暴力を止められない理由

  • 7

    文在寅政権の「自滅」を引き寄せる大統領側近らの忖度

  • 8

    ペットに共食いさせても懲りない飼い主──凄惨な退去…

  • 9

    ヤクルトが韓国で最も成功した日本ブランドになった…

  • 10

    中国は「祝賀御列の儀」をどう報道したか?

  • 1

    韓国は、日本の対韓感情が大きく悪化したことをわかっていない

  • 2

    マクドナルドのハロウィン飾りに私刑のモチーフ?

  • 3

    「アメリカは韓国の味方をしない」日韓対立で米高官が圧迫

  • 4

    意識がある? 培養された「ミニ脳」はすでに倫理の…

  • 5

    インドネシア、巨大ヘビから妻救出した夫、ブタ丸呑み…

  • 6

    「武蔵小杉ざまあ」「ホームレス受け入れ拒否」に見る深…

  • 7

    中国人女性と日本人の初老男性はホテルの客室階に消…

  • 8

    ラグビー場に旭日旗はいらない

  • 9

    性行為を拒絶すると立ち退きも、家主ら告発

  • 10

    アメリカが韓国に「最後通牒」......日本との安保対…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月