最新記事

キャリア

米インターンシップの最高峰「スペースX」のやりがい

2018年2月27日(火)19時30分
ニナ・ゴドルゥイスキ

「素晴らしい経験をしている。ここで会った人々も最高」と語るスペースXのインターン Space X/YOUTUBE

<宇宙開発に携わりたいなら、イーロン・マスクが作ったベンチャー、スペースX社がすぐにも仕事を任せられるインターンを求めている。ただし超難関だ>

アメリカの大学生はそろそろ、夏のインターンシップに申し込む季節。宇宙に瞬く本物の星々を目指す野心的な学生に人気なのは、宇宙開発ベンチャーの「スペースX」。電気自動車メーカー「テスラ」の創業者、イーロン・マスクが世界中の頭脳をかき集めて立ち上げた。そのスペースXが学生のために用意している極めて実践的なインターンシップが「スペースXユニバーシティ・プログラム」。学生の審査にはときに6カ月もかけるというほどの難関だ。

スペースXのインターンはコーヒーを入れたりコピーをしたりしない代わりに、「社員と同じような責任を与えられ、チームの一員として働く」ことを求められる。学生インターンは、春夏秋のいずれかに最低12週間、全米7カ所にあるスペースXの事業所に勤めることになる。

spacex-falcon-heavy-launch-pad.jpg
2月6日、打ち上げに成功したスペースXの最新ロケット「ファルコンヘビー」SPACEX/FLICKR

スペースXが学生全般に求める「望ましいスキルと経験」は、優れたコミュニケーション能力、マイクロソフト・オフィスを使いこなす「中級程度の」知識、そしてもちろん、他のインターンシップや仕事を通じた経験も歓迎だ。

選考過程は徹底している。インターンやエンジニア見習いための募集職種はネットに詳しく列挙されており、書類審査に受かった応募者にはリクルーターから面接の連絡がくる。応募件数が膨大なので、落ちた人への連絡はない。数回に渡る電話面接を切り抜けた後は、テストかプロジェクト的な課題が与えられることもある。

すべてのインターンに共通するのは「挑戦しがいと責任のある実地のプロジェクトを与えられ、スペースXの事業と使命に直接関わる」ことだと、スペースXは言う。仕事は、コンピューター・プログラミングから政府との打ち上げ交渉、宇宙船の設計まで多岐にわたる。スペースXには、こうして揉まれた後、社員になった元インターンも多い。

スペースXのインターン募集ビデオ。多くのインターンや元インターンがやりがいを証言

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪就業者数、3月は予想外の減少 失業率3.8%に上

ビジネス

米アボットの第1四半期、利益予想上回る 見通し嫌気

ビジネス

原油先物は小幅高、米のベネズエラ石油部門制裁再開見

ビジネス

独、「悲惨な」経済状況脱却には構造改革が必要=財務
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 3

    【画像・動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲深くも「勇ましい」空軍のサルマ王女

  • 4

    パリ五輪は、オリンピックの歴史上最悪の悲劇「1972…

  • 5

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 6

    アメリカ製ドローンはウクライナで役に立たなかった

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    対イラン報復、イスラエルに3つの選択肢──核施設攻撃…

  • 10

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中