コラム

みんなオフィスじゃ集中できない、その理由は2つのM/lay off(をやめる)

2018年07月21日(土)14時45分

www.ted.comより

【今週のTED Talk動画】
Why work doesn't happen at work
https://www.ted.com/talks/jason_fried_why_work_doesn_t_happen...

登壇者:ジェイソン・フリード

ほとんどの会社は仕事をする場所として立派なオフィス(職場)を従業員に提供し、そこへ毎日、仕事をしに来てもらっている。しかし、いざ人に「何か大事な仕事をこなしたいときにはどこへ行きますか?」と聞くと、「オフィス」と答える人が少ないのは不思議ではないか。

このTEDトークでは、ソフトウェア企業の創設者であり、働き方に関する本の著者でもあるジェイソン・フリード氏が、なぜオフィスという場所が働きにくいのかについて分析し、それを改善するための方法を提案している。

特にプログラマーや技術者、ライター、デザイナーなどのクリエイティブな職務で何より重要なのは、長く集中できる時間を持つことだと、彼は指摘する。しかし、オフィスは集中を遮るものだらけで、なかなか彼らが集中できる環境になっていない。なかでも問題なのは、会議(meeting)とマネージャー(manager)だとフリード氏は言う。

働き方が注目されている今、このTEDトークにはそれを考える材料が多く含まれている。

キーフレーズ解説

lay off
~をやめる
(動画14:58より)

lay offという言葉を聞くと、「解雇する」という意味が頭に浮かぶかもしれません。しかし、この表現のもう1つの意味は、何かをやめること。多くの場合、その「何か」は否定的な事柄です。例えば、喫煙やお酒、あるいは人を苛立たせることなど。

このTEDトークでフリード氏は、この表現を最後の部分で使っています。彼は、人を管理する立場の人には think about laying off a little bitをしていただきたい、と言っています。この例では、lay offの対象である否定的な行動が何なのかが明確にされていませんが、前後の文脈から「従業員にプレッシャーをかけること」のようなことと推測できます。

ここでいくつかこの表現を用いた例を紹介します:

●His doctor told him to lay off the drinking.
(医者は彼にお酒をやめるように言いました)

●Lay off me!
(〔いじめや、相手をうざがらせること、あら探しをすることを〕やめてくれ!)

●They laid off at 3 pm and went home early.
(3時に仕事をやめて早めに帰宅しました)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

景気判断「緩やかに回復」据え置き、自動車で記述追加

ビジネス

英総合PMI、4月速報値は11カ月ぶり高水準 コス

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、4月速報値は51.4に急上昇 

ワールド

中国、原子力法改正へ 原子力の発展促進=新華社
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバイを襲った大洪水の爪痕

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    冥王星の地表にある「巨大なハート」...科学者を悩ま…

  • 9

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story