対中外交は安保確保と協力推進の両輪で、英首相が演説
スターマー英首相。2025年12月1日、ロンドン市内で撮影。REUTERS/Chris J. Ratcliffe
Andrew MacAskill
[ロンドン 1日 ロイター] - スターマー英首相は1日の企業経営者に向けた演説で、中国に対して安全保障を確保しつつ、協力関係を推進する外交の必要性を改めて訴えた。
英国の対中外交は過去10年で振り子のように揺れ動き、欧州で最も熱烈な中国支援者から最も厳しい批判者の一つへと変わったりした。
こうした中でスターマー氏は「黄金時代か氷河期かという単純な二分法を拒絶するための重大なアプローチ、すなわち自己防衛を図りながら協力や貿易が可能だという明白な事実を認識する時が来ている」と強調した。
スターマー氏は、中国が英国にとって「国家安全保障上の脅威」をもたらしていると指摘。単に経済と安全保障のバランスを図るという考えは否定して、経済的利益をより多く追求するために安全保障を犠牲にするつもりはないと明言した。
一方で「しかし安全保障確保のために厳しい姿勢を保ちながら、別の分野で協力できる」とも述べ、金融や専門サービス、クリエイティブ産業、医薬品、高級品などでは英国が輸出を拡大するチャンスがあり、政府として企業がそうしたチャンスを得られるよう支援していくとした。





