11月の米ＬＮＧ輸出、過去最高更新 気温低下や好調な生産で

写真は米ルイジアナ州キャメロン郡にあるシェニエール・エナジーのＬＮＧ施設。6月、テキサス州ポートアーサーから撮影。REUTERS/Joel Angel Juarez

Curtis Williams

[ヒューストン １日 ロイター] - ＬＳＥＧ（ロンドン証券取引所グループ）が１日発表した暫定統計によると、１１月の米国の液化天然ガス（ＬＮＧ）輸出は１０９０万トンと、前月の１０１０万トンを上回り、２カ月連続で最高記録を更新した。気温低下や米国の２大ＬＮＧ企業の好調な生産が要因となった。

ＬＳＥＧの船舶追跡データによれば、米ＬＮＧ最大手シェニエール・エナジーは１１月、４６０万トンを出荷した。前月は４１０万トンだった。２位のベンチャー・グローバルは前月と変わらず３００万トンだった。

ＬＮＧプラントは気温が低い方がより効率的に生産ができる。米気象予報機関（ＮＷＳ）によると、１１月のメキシコ湾岸の平均気温は１０月より約セ氏１３度低かった。

輸出の急増に伴い、１１月の米国産天然ガス需要も日量１８０億立方フィートと過去最高を更新した。

１１月の輸出先首位は欧州で、輸出量は全体の７割に当たる７５０万トンだった。

トルコは１１月に１２カーゴ（９０万トン）を受け取り、主要輸出先に躍り出た。１０月は１カーゴだった。一方、アジア向けは１７５万トンと、前月の１９６万トンから減少した。

ＬＳＥＧは「アフリカ喜望峰経由でのアジア向け米国産ＬＮＧ輸出の裁定余地は依然として閉ざされており、欧州への流入は続く」と指摘した。