東南アジアの豪雨死者800人に迫る、インドネシア460人安否不明

写真は集中豪雨で被害を受けた地域。12月1日、インドネシア西スマトラ州パレンバヤンでドローン撮影。REUTERS/Willy Kurniawan

Willy Kurniawan

[パレンバヤン（インドネシア） １日 ロイター] - インドネシア、マレーシア、タイを先週襲ったサイクロンによる洪水と地滑りの死者が１日までに８００人近くに上った。最も被害が大きいインドネシアでは６００人以上が死亡し、天候が回復するにつれて災害規模が明らかになっている。

東南アジア３カ国では、マラッカ海峡で発生した熱帯性暴風雨が１週間にわたって集中豪雨と突風をもたらし、土砂崩れや高潮が発生し、壊滅的な被害が出た。

公式発表によると、タイでは少なくとも１７６人、マレーシアでは３人が死亡、インドネシアでは１日に死者数が６０４人に達し、なお４６４人が行方不明となっている。

インドネシア西スマトラ州パレンバヤンでは、天候が回復したことから多くの人々が道路から泥や木々、がれきを撤去し、一部の住民は被災した家屋から貴重品を回収しようとしていた。

災害対策本部によると、インドネシアでは２万８０００棟以上の家屋が損壊し、１５０万人が被災。プラボウォ大統領はこの日、被災地を視察し、「私たちは回復力と連帯感を持ってこの災害に立ち向かっている。私たちの国は今強く、これを乗り越えることができる」と述べ、復興に注力する姿勢を示した。

科学者らは、地球温暖化を受けて異常気象がより頻繁に起こるようになると警告している。