英、感染症対策の国際基金拠出を15％削減 防衛費拡大に対応

英ロンドンにある議事堂。２０２０年１１月撮影（２０２５年　/トビー・メルビル）

Muvija M

[ロンドン １１日 ロイター] - 英国政府は１１日、エイズ、結核、マラリア対策に取り組む国際基金「グローバルファンド」（本部ジュネーブ）への拠出金を８億５０００万ポンド（１１億４０００万ドル）に削減すると表明した。

ロイターの算出では、２０２３─２５年度に表明した拠出規模から１５％の削減となる。財政逼迫に苦しむ国の間では、援助削減の動きが相次いでいる。

英国は同基金への主要拠出国だが、他の主要国同様、防衛費増額に対応するため援助予算を削減している。

トランプ米政権の援助見直しを受けて多くの主要拠出国が資金提供を縮小する中、同基金は３年間で１８０億ドルの活動資金調達を目指している。この資金により２３００万人の命が救われ、世界がエイズ、結核、マラリアの撲滅に近づくと訴えている。

既に主要拠出国の一部は拠出を表明。ドイツは１０月に１０億ユーロを表明したが、前回を３億ユーロ下回った。一方、ゲイツ財団は前回と同額の９億１２００万ドルの拠出を表明した。

グローバルファンドは今月、英国と南アフリカの共同主催で増資会合をヨハネスブルクで開く。