辞任表明のＢＢＣ会長、職員に業務遂行へ結束呼びかけ

退任を表明した英ＢＢＣのティム・デイビー会長。１１月１１日、ロンドンで撮影（２０２５年　ロイター/ハンナ・マッケイ）

Sam Tabahriti　Sarah Young

[ロンドン １１日 ロイター] - 昨年１０月報じた番組でトランプ米大統領の演説を恣意的に編集したとされる問題を巡って辞任を表明している英公共放送ＢＢＣのティム・デイビー会長は１１日の全職員向けの会合で、業務遂行のために一致結束して戦い続ける必要があると訴えた。

ＢＢＣは、トランプ氏の２つの演説をつなぎ合わせて編集して放映した番組への批判が強まり、デイビー氏とニュース部門トップのデボラ・ターネス氏が辞任を発表する事態に追い込まれた。

トランプ氏の弁護士は、１４日までに番組撤回などの要求に応じなければ、少なくとも１０億ドルの補償を求める訴訟を起こすと警告している。

こうした中でデイビー氏は「われわれは代償を伴う幾つかの間違いを犯した」と認めつつも、公共放送としてのＢＢＣを誇りに思っていると強調。「われわれは唯一無二の組織だ。そして自由な報道が圧力にさらされているのを目にしており、それが武器化される様子も見ている」と訴えた。