ニュース速報
ワールド

ロシアで製油量が増加 米制裁対象の原油から燃料輸出に切り替えか

2025年01月28日(火)12時09分

 1月27日、ロシアの製油業者が原油処理量を増やしていることが分かった。米国がロシアのタンカーに追加制裁を科し、原油の輸出が一層困難となったため、燃料の輸出を増やしたい考えだ。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2022年3月撮影(2025 ロイター/Dado Ruvic)

[モスクワ 27日 ロイター] - ロシアの製油業者が原油処理量を増やしていることが分かった。米国がロシアのタンカーに追加制裁を科し、原油の輸出が一層困難となったため、燃料の輸出を増やしたい考えだ。業界関係者2人が語ったほか、データで示された。

ロシアは新規の輸送船を調達したり、輸出先を欧州からアジアに移したり、アフリカや中南米で新規市場の開拓を試みたりして、西側諸国の制裁をかわそうとしてきた。

しかし、今月の米国の追加制裁によって、インドや中国への原油輸出が困難となった。

関係筋によると、1月15─19日のロシアの製油量は前週比2%増の日量75万4800トンだった。前年同月の平均と比べると1.2%増えた。

ロシアにとっては、原油の輸出に比べ、燃料輸出の方がやや選択肢が広い。主要7カ国(G7)が導入した上限価格措置により、ロシアは原油1バレル=60ドル未満、軽油は100ドル未満であれば西側の輸送サービスを利用することができる。

ウラル原油の価格は現在70ドル近辺で上限価格を上回っている。しかし、軽油は上限100ドルに対し、現在75ドル前後で取引されており、利益を得られる余地がある。 また、原油よりも燃料の方が船舶を調達しやすいという。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、香港の火災報道巡り外国メディア呼び出し 「虚

ワールド

26年ブラジル大統領選、ボルソナロ氏長男が「出馬へ

ワールド

中国軍機、空自戦闘機にレーダー照射 太平洋上で空母

ビジネス

アングル:AI導入でも揺らがぬ仕事を、学位より配管
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中