ロシアで製油量が増加 米制裁対象の原油から燃料輸出に切り替えか
1月27日、ロシアの製油業者が原油処理量を増やしていることが分かった。米国がロシアのタンカーに追加制裁を科し、原油の輸出が一層困難となったため、燃料の輸出を増やしたい考えだ。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2022年3月撮影(2025 ロイター/Dado Ruvic)
[モスクワ 27日 ロイター] - ロシアの製油業者が原油処理量を増やしていることが分かった。米国がロシアのタンカーに追加制裁を科し、原油の輸出が一層困難となったため、燃料の輸出を増やしたい考えだ。業界関係者2人が語ったほか、データで示された。
ロシアは新規の輸送船を調達したり、輸出先を欧州からアジアに移したり、アフリカや中南米で新規市場の開拓を試みたりして、西側諸国の制裁をかわそうとしてきた。
しかし、今月の米国の追加制裁によって、インドや中国への原油輸出が困難となった。
関係筋によると、1月15─19日のロシアの製油量は前週比2%増の日量75万4800トンだった。前年同月の平均と比べると1.2%増えた。
ロシアにとっては、原油の輸出に比べ、燃料輸出の方がやや選択肢が広い。主要7カ国(G7)が導入した上限価格措置により、ロシアは原油1バレル=60ドル未満、軽油は100ドル未満であれば西側の輸送サービスを利用することができる。
ウラル原油の価格は現在70ドル近辺で上限価格を上回っている。しかし、軽油は上限100ドルに対し、現在75ドル前後で取引されており、利益を得られる余地がある。 また、原油よりも燃料の方が船舶を調達しやすいという。
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