ウクライナ、内閣大幅刷新 外相にシビハ次官
ウクライナのゼレンスキー大統領(写真)は5日、新たな外相にシビハ第一外務副大臣を指名した。2日撮影。(2024年 ロイター/File Photo)
[キーウ 5日 ロイター] - ウクライナの最高会議(議会)は5日、外交の顔だったクレバ外相の後任にシビハ第1外務次官を充てる人事を承認した。他に副首相2人を含む閣僚8人の人事も承認し、2022年にロシアによる侵攻が始まって以来最大の内閣刷新が決まった。
シビハ氏(49)は外交官出身。ゼレンスキー氏の下で数年間、外交政策と戦略的パートナシップを監督していた。クレバ外相は4日、ゼレンスキー氏の政府刷新方針を受けて、辞任を表明していた。
アナリストはウクライナの外交政策に変化はないと予想している。
クレバ氏に先立ち、複数の閣僚が3日に辞意を表明していた。それ以前にも5人の閣僚が解任されて空席となっていた。ゼレンスキー大統領が後任を指名した。
3日に辞表を提出していたステファニシナ副首相(欧州統合担当)は留任し、法相を兼務する。
また、国内の兵器生産を担当する戦略産業相には昨年から国営軍需企業のトップを務めていたヘルマン・スメタニン氏が就く。
復興・地方・インフラ担当副首相には大統領府副長官のオレクシー・クレバ氏が就任する。
農業、文化、環境、退役軍人、スポーツ担当の新閣僚も承認された。
ゼレンスキー大統領はビデオ演説で、西側同盟国や投資家への対応、前線で戦う兵士の支援を「より積極的」に行うための政府刷新だと説明した。
ロシアによる侵攻が2年半に及び、東部で厳しい戦いを強いられる中、冬季を前に政府の体制を立て直す必要があると判断した。