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ロシア軍、ウクライナ民間人400人超殺害 侵攻初期に=国連報告書
国連人権事務所は、ロシア軍がウクライナ侵攻初期に少なくとも441人の民間人を殺害したとする報告書をまとめた。写真は4月、ウクライナ・ブチャで撮影(2022年 ロイター/Alkis Konstantinidis/File Photo)
[チューリヒ 7日 ロイター] - 国連人権事務所(OHCHR)は7日、ロシア軍がウクライナ侵攻初期に少なくとも441人の民間人を殺害したとする報告書をまとめた。報告書には戦争犯罪の可能性のある攻撃や即決処刑などの事例も記録された。
OHCHRはロシアのウクライナ侵攻開始から4月初旬にかけ、キーウ州、チェルニヒウ州、スムイ州の102の町村で証拠を収集。報告書で「これら地域を支配していたロシア軍による行為で、民間人441人(男性341人、女性72人、少年20人、少女8人)の死につながった」とした上で、実際の犠牲者数はこれをはるかに上回る可能性があると指摘した。
今回の報告書で記録された遺体の多くには意図的に殺害された可能性を示す兆候が見られ、うち100件の分析の結果、57件が即決処刑に分類され、うち30件は拘留中に殺害、27件はその場で殺害された可能性があるという。
その他の43件は通勤中や食料の配達中など、居住地区内の移動中に殺害されたものと指摘した。
ターク人権高等弁務官は声明で、報告書に記録された即決処刑が意図的な殺害という戦争犯罪を「強く示唆」しているという認識を示した。
OHCHRによると、侵攻開始から今月4日までの民間人の死者は6702人。OHCHRの監視には、ロシア・ウクライナ側双方の違反が含まれる。