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世銀、炭素クレジット市場透明化へ追跡システム立ち上げ
12月7日、世界銀行とシンガポールなどのパートナー国は、「炭素クレジット」市場の透明性を高め、途上国が気候変動対策に必要な資金をより速く低コストで調達できるよう国際的な追跡システムを立ち上げた。写真はポーランド・ベウハトゥフ近くにある欧州最大の石炭火力発電所。2018年12月撮影(2022年 ロイター/Kacper Pempel)
[ロンドン 7日 ロイター] - 世界銀行とシンガポールなどのパートナー国は7日、「炭素クレジット」市場の透明性を高め、途上国が気候変動対策に必要な資金をより速く低コストで調達できるよう国際的な追跡システムを立ち上げた。
炭素クレジットは大気中の二酸化炭素(CO2)の除去や植林などによって得られ、温暖化ガスを排出する企業などに売却する。
民間企業による自主的なクレジット「ボランタリークレジット」市場は規模が小さく、市場の透明性が低いことやクレジットの供給が限られること、プロジェクトの質に問題があることなどが指摘されている。
世銀などが起ち上げた新たなデータベース「Climate Action Data Trust (CADトラスト)」は、全てのプロジェクトと炭素クレジットのデータを一元化し無料で公開することで、これらの問題に対処することを目指している。
世銀の高官は「追跡が可能になり、二重計算が避けられ、現在起きている技術革新を把握することができる」と指摘し、市場参加者の参入障壁を下げて「トップへの競争」を生み出すことが期待されると述べた。